平成二十年四月八日(火曜日)
午後二時四分開議

○木原(稔)委員 自由民主党の木原稔でございます。
本日は、いわゆるNACCS法の質疑の時間を与えていただきましてありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。
昭和四十五年にボーイングのジャンボジェット機が日本で導入をされて、いわゆる国際物流革命というものが起こりました。大量輸送時代の到来でもございます。税関手続のための電算システムが導入されたのは、それから八年後の昭和五十三年であります。
他国のシステムを見てみると港湾ごとのシステムにとどまる中で、我が国の港湾または空港においては、全国の港湾、空港に積極的に展開をしてきた。その結果、日本は、太平洋上の島国という極めて地理的に不利な状況、環境にありながら、世界に類を見ない勢いで経済成長を果たすことができたわけでございます。そういった意味で、NACCSは、高度経済成長を支え、国際物流の円滑化に少なからず寄与してきたものというふうに私は思っております。
これまでのNACCSの経緯と今の現状、そしてこれまでNACCSが行ってきた国際物流の円滑化のための取り組み状況について、まずはお伺いをいたします。
○遠藤副大臣 お答えいたします。
既に先生大変よく御存じのことと思いますけれども、簡単に説明させていただきます。
通関情報処理システム、略称NACCSでございますけれども、これは、税関手続及びこれに密接に関連する民間業務、例えば貨物の在庫管理等を、電算システムを通じて国際物流の流れの中で一体として処理する官民共同のシステムでございます。現在、全申告件数の約九八%に当たります三千二百万件がNACCSにより処理されておりまして、NACCSを利用することによりまして、港湾及び輸出入手続の迅速かつ効率的な物流処理が可能となっているところでございます。
しかしながら、NACCSにつきましては、利用料金が高いとか使い勝手が悪いといった御批判もありまして、これまで改善に向けた取り組みをるる進めてきたところでございます。さらに、平成二十年十月には、申請画面や入力事項の統一化などの機能を向上させた、いわゆる次世代シングルウインドーを稼働する予定でございます。これに加えまして、本法案において、NACCSと国土交通省所管の港湾関係手続システムの統合や関係省庁の輸出入等関連情報処理システムの一体的運営を行うとともに、通関情報センターを特殊会社化することによりまして、利用者の利便性向上、コスト削減を図ることとしております。
以上です。
○木原(稔)委員 今副大臣がおっしゃったとおり、当初は料金が高いとかまたは使い勝手が悪いという批判があったということでございますけれども、行政の強い指導によって大幅な料金の引き下げも行いましたし、利用者の意見を十分に反映させたシステムにするべく、これは随時そういった改正が行われてきたわけであります。また、関係省庁との連携という意味でも、その都度そういった連携を強めるような政策がとられて、今では利便性の向上にも十分努め、現在年間三千二百万件あるそういった輸出入の手続の九八%がNACCSによって処理されているということでございます。
国が指導を行うという一定の役割はもう終えたというふうにも考えられますが、今回の法案によって、我が国の輸出入等の手続を処理するシステムは、国が過半数の議決権を持った民間会社により運営をされるということになるわけであります。
諸外国においては輸出入の手続を行うための電算システムというのはどのような形態、または法人により運営されているのかということをお尋ねいたします。
○青山政府参考人 お答え申し上げます。
諸外国でございますが、韓国、台湾、香港、シンガポールといったような成長著しい港を有しておりますアジア各国におきましては、官民出資の民間会社が通関のネットワークを構築いたしまして政府のシステムと連携した運営を行っておるわけでございます。アメリカなりあるいはイギリス、ドイツといった欧米の国々におきましては、政府が官システムを単独で構築してみずから運用している例が多うございます。
例えば、韓国でございますと、これは実はNACCSシステムをまねたというようなことを伺っておりますが、KTネット、KLネットというのがございます。これは一九九四年にでき上がっております。台湾におきましてはトレードバンというのがございまして、一九九二年でございます。香港はトレードリンク、これは一九九七年でございます。シンガポールはトレードネットというのがございますが、これは一九八九年ということでございまして、日本が一番早かったわけでございます。アメリカ、イギリス、ドイツ等は、それぞれ歴史がございますが、国は国、あとは民間は民間だけという形になっておるわけでございます。
以上でございます。
○木原(稔)委員 欧米ではまだ国が単独で運営しているところが多い、ところが力をつけてきたアジアの主要港ではもう株式会社化、民営化が進んでいるところが多いということでございました。
アジア諸国の主要港と比較をして相対的に日本の港湾の地位が今大幅に低下をしているということは数字で出てきております。そういった状況、背景をもとにすると、今回の法案というものは、港湾物流における我が国の国際競争力の強化並びにその利用者の利便性向上に資するという意味で関係省庁システムの一体的運営、さらに民間の知恵とそして効率性を導入するという意味でいうと、独立行政法人であるNACCSセンター、これの民営化ということを行うことは、私は理にかなっているのではないかなというふうに思っております。
そこで、今申し上げましたそういった関係省庁システムの一体的運営、NACCSセンターの民営化につきまして、今、その概要、メリットもしくはデメリットというものがあればどのように考えているかというのを、副大臣、教えてください。
○遠藤副大臣 お答えいたします。
この法律案におきましては、我が国の国際競争力の強化並びに利用者利便の向上に資するということが目的でございますが、そのために、通関情報処理システムと、港湾手続、食品衛生手続、動植物検疫手続、入国管理手続等、他省庁の手続に関する業務を電算システムで一体的に処理できるように措置をしております。また、NACCSセンターを解散いたしまして、新たに新会社であります輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社を設立いたしまして、企業経営による業務運営のさらなる効率化を図ることといたしております。なお、新会社につきましては、中立、公平かつ安定的な業務運営を確保する観点から国による一定の関与を確保する必要がありまして、政府による過半数の株式保有、主務大臣による監督、検査等の規定の整備を行うこととしております。
メリットにつきましては、まず、データベース機能など、システムで重複する機能の統合によるコスト削減ということがあるかと思います。さらに、輸出入等関連手続の一層の迅速化、そして情報セキュリティーの向上、情報共有の円滑化、迅速化、さらには企業経営による業務運営のさらなる効率化とか、アジアを初めとする諸外国の通関ネットワークシステムとの連携など新規業務展開による民間利用者の利便性向上といった効果が期待されるものと考えております。

(中略)

○松野(頼)委員 民主党の松野でございます。早速、質問をさせていただきます。
今、大臣から、独法の剰余金のお話、無駄のお話をされておりました。お配りをした資料の六をごらんください。これは渡辺大臣にお伺いをしたいんですが、独法の通則法をどうも今政府の方で改正するという動きの報道がありました。この中身についてお伺いをしたいと思います。
○渡辺国務大臣 独法通則法の改正につきましては、今、政府内部で鋭意協議中でございます。かなりいろいろな新機軸を盛り込んだりしておりますので、法制局がいろいろと御意見を言ってくれたりしておりまして、ちょっと今、そういうところで胸突き八丁にかかっているということでございます。
いろいろな項目の中で、今回、新機軸として結構インパクトのあったものとしては、それぞれの独法が抱えております資産を売却しましたときに、簿価から根こそぎ国庫に返納するという制度をつくっていこうという提案なども入っております。これは、額賀財務大臣からのサジェスチョンもございまして、通則法の改正に盛り込んだところでございます。
○松野(頼)委員 ということは、無駄な資産は国に返してくれということでありますよね。積立金、剰余金等はこれに当てはまるんですか。
○原田委員長 ちょっと時間をとめて。
〔速記中止〕
○原田委員長 では、時間再開。
額賀財務大臣。
○額賀国務大臣 それぞれの法人で剰余金とかそういうものが残れば、通則法で国に返させていただく、そういう法律をつくろうという意味ですね。
○松野(頼)委員 NACCSセンターの民営化の話が今出ているんですが、今の独立行政法人のNACCSセンターにも実は剰余金が四十億積み上がっております。そのうち二十九億が政府短期債という形で運用されているということなんです。今回、民営化の法案が出てきたという状態の中でこの四十億の資産をそのまま新しい民営化会社に持っていこうというのが、今回の実は法律の中に書き込まれているんですね。
こういうことに対して私は、別にNACCSセンター自体が、財務状況が、きのう随分じっくりと伺いましたらば、非常にまじめな独法だなという印象を受けておって、その他余り追及をするという内容は正直言ってないなというふうに思っているんですが、ただ、この積立金をそのまま新しい株式会社に移行するというのは、これはちょっといかがなのかなということを思っております。
その辺、いかがでしょうか。
○遠藤副大臣 お答えいたします。
NACCSセンターの積立金は、官民の利用者が支払った利用料金が積み上がったものでございまして、これは、NACCSの運営とか新システムの開発等のために活用することによりまして、官民双方を含め、利用者全体に還元していくことが適当であるというふうに考えておりまして、全額を新会社に引き継ぐこととしております。
また、積立金に見合う資産として、委員御指摘のように、約三十億円の政府短期証券を保有しておりますけれども、今後、NACCSに関して、次期システムへのデータ移行費用、諸外国の通関ネットワークシステムとの連携に係る費用等約三十億円の支出が見込まれておりまして、こういった資産が不用財産であるとは考えておりません。

(中略)

○古本委員 ということは、一方で権利創設税、あるいは車体保有課税と言った方がわかりやすいと思うんですが、そういう意味では地方の自動車税という税もあるんですよ。これは排気量で課税されます。したがって、実は道路を全然損壊しないサンデードライバーの方が、車庫に置いているだけでこれだけ取られているんです、二・五倍、三十四年間。これもそろそろ限界に来ていると思うんです。あげくの果てが、余ってしまったということで他に転用しているんです、年間六千億です。これはそろそろ往生した方がいいと思いますよ、この暫定税率について特に。本則税率については、今申し上げた車体保有課税が、自動車税というものが別途あるわけですから、少しそこの整理も必要な局面に来ていると思うんです。
こういうことは弊党だけの考えかなと思っていましたら、資料の六をごらんいただきたいと思うんですね。
きょうは海外出張に行っておられる関係でたまたま座っていただいておりますので、ぜひ拝聴したいんですが、これは実は、ちょっと遠慮深く小さい字で書いておきましたが、公明党、御党の、副大臣の党の二〇〇七年参議院選挙のマニフェストでございます。読み上げます。「自動車重量税については、その財源が本来の道路整備事業に活用されていない現状にかんがみ、例えば、暫定税率の引き下げにより納税者に還元することや、その使途のあり方を検討することなど、見直します。」これは、我が意を得たりといいますか、同士がいたなという思いを大変いたしておりまして、やはり御党はなるほど卓見だなと思いました。
これは、ほかに使われているというのは、道路損壊度数という理屈から重さに応じて課税している、しかも実際はわだちをつくらない乗用車に偏重して課税している、本当にわだちをつくる可能性の高い大型車は軽い課税になっている。だから大型車は上げろと言っているわけじゃありませんよ。ここから取ればいいという、その理屈は簡単なんです。台数が六・何倍もふえちゃったからなんです。これはおいしいぞということで取り続けているんです。これはやはり、庶民の味方である御党が、これはおかしいと指摘しているんですね。どうぞ、副大臣の御決意を拝聴したいと思います。
○遠藤副大臣 お答えいたします。
今委員が引用されたマニフェストでございますが、もう一回言いますと、「本来の道路整備事業に活用されていない現状にかんがみ、例えば、暫定税率の引き下げにより納税者に還元することや、その使途のあり方を検討することなど、」見直すと述べておりまして、必ずしも直ちに暫定税率を引き下げると主張しているわけではありません。
ただ、この考え方につきましては、私自身の受けとめなんですが、一つは、国民からいただいた血税、これは一円たりとも無駄遣いがあってはいけない、これは基本精神だと思います。もう一つは、使途につきまして、これはやはり納税者の十分な理解を得ていくべきだ、この二つが基本の考え方じゃないかと思っております。
そういった上で、平成二十年度予算におきましては、この自動車重量税につきまして、地方への譲与、税収の三分の一を充てておりますけれども、引き続き地域の自立、活性化に役立つ道路の整備に充てられるものとされておりますし、また高速道路料金の引き下げなどの道路管理施策に充てられております。さらには、自動車起因分の環境対策、信号機の整備、交通事故対策といった自動車に関連する歳出の範囲内で一般財源としての活用を図ることとしておりまして、こういった方であれば、自動車重量税の使途について納税者の理解を得られるものと考えております。
いずれにしましても、重量税につきましては、自動車の走行が多くの社会的危機をもたらしていることは委員も御理解されているとおりでありまして、社会資本の充実の要請が強いことも考慮しまして、広く自動車の使用者に負担を求めるために昭和四十六年に創設されたものでありますけれども、こうした課税の意味は引き続き重要であると考えておりまして、厳しい財政事情、環境面への影響にも配慮した場合、税率水準を維持することは必要と考えております。 |
|