平成十九年五月二十五日(金曜日)
午前十時三分開議

○遠藤(乙)委員 公明党の遠藤乙彦でございます。
きょうは、麻生大臣、久間大臣に御出席をいただき、また岩屋副大臣も御出席をいただきまして、ありがとうございます。私からは、外交、安全保障のテーマに絞ってお聞きしたいと思います。
まずは、日中関係についてでございます。
昨年十月の安倍総理の訪中、そしてまたことし四月の温家宝総理の訪日、いずれも大変大きな成功に終わりまして、日中関係、大きく今改善に向けて動き始めたわけであります。安倍総理の訪中は氷を砕く旅であると言われ、温家宝総理の訪日は氷を解かす旅と言われておりまして、今大変いい流れになっていると評価をするものであります。麻生大臣も大変御尽力いただいたと思っておりまして、大変高く評価をするものでございます。
大事なことは、今後、この日中関係が後戻りしない関係にどうしていくかということだと思います。これは私の持論なんですが、二十一世紀の日中関係は第二次大戦後のドイツ、フランスの関係を参考にすべきというのが私の持論でございます。言うまでもなく、独仏関係というのは伝統的には非常に対立関係にありました。五百年の間に両地域の間で二十七回戦火を交えたと言われておりまして、第一次大戦、第二次大戦、二回の世界大戦も発生したわけであります。
そういった反省を踏まえて、一九六〇年代、特に一九六二年に行われたアデナウアー、ドゴールの間の首脳会談、これによって大きく流れが変わりまして、その後、劇的な独仏関係の改善があり、御承知のように、今やEU統合の中核となり、またさらには共通通貨が採用され、あるいはまた共通安全保障政策にまで発展するといった劇的な進展を見せておりまして、二十一世紀の日中関係はこの独仏関係を一つの参考にして進めることがぜひとも大事だと思っております。
そこで、独仏関係がなぜこういうふうに急激に変化、発展したのかということを見ますと、多分、三つの大きな要素があると思っております。
一つは、歴史対話。歴史問題に対する本当に率直な対話を進めたこと。二つ目に、大規模な青少年交流。いまだに続いております。これがあって独仏間の人間関係が非常に深まったということ。それから三つ目には、資源の共同管理。御承知のように、石炭と鉄が当時の戦略物資で、それの争奪がいわば戦火を引き起こすことになったわけでありますけれども、それの反省から欧州石炭鉄鋼共同体というものがまずスタートして、それから今日のEC、EUへと発展したことは御承知のとおりでございます。
多分、二十一世紀の日中関係については、これに加えて環境協力という要素も非常に大きな柱になるかと思っておりまして、こういったことも参考にしながら、ぜひとも、後戻りしない、単なる二国間の友好関係のみならず、アジア、世界のための日中関係にどうこれをリードしていくかということが大事な点だと思っております。
そこで、歴史対話につきまして、既に日中間の歴史共同研究がスタートしておりますので、これは今後見守っていきたいと思っておりますが、特に私は、まず青少年交流についてお聞きしたいと思っております。
もう既に安倍総理と温家宝総理の間で青少年交流をさらに発展させるということは合意をされておりますけれども、ただ、国の予算だけで青少年交流をやるということは、やはり今の厳しい財政状況のもとで限界があるし、いい呼び水にはなっても大きく発展することはなかなか望みがたいわけでありまして、どうやってこれを大きく発展させるかという一つの重要なテーマがあるかと思っております。
ちなみに、独仏間の青少年交流は、一九六〇年代からスタートして、さまざまなプログラムが進められまして、何と今日に至るまで七百万人に到達しようと言われております。年間に直すと約十六万人から十七万人がこのプロジェクトで交流をしている。さらに、ホームステイ等を経てお互いの家庭を知り合って、そういった世代が今指導的分野を担っているわけですから、こういった人たちがふえることが大変重要な独仏関係の劇的改善につながったということになるかと思っておりまして、日中についても、こういった例を参考に、質的にも量的にもかなりの規模で青少年交流を進めるということが大事ではないかと思っております。
その上で、現在の日中間の青少年交流は果たしてこれで十分なのかということについて現状と問題点、またこれで十分なのかにつきまして、まず大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○麻生国務大臣 青少年交流は非常に重要でして、ホームステイ、ロングステイ、交換留学生、いろいろ含めて、極めて、若いときに見るのがいいと存じます。
昨年でしたか今年でしたか、中国から高校生が、ショートステイでしたか、二週間だったと記憶しますが、東京とかいろいろ行って、終わった後、感想を聞いたことがあるんですが、あなたの見た感想というのを文に書いたり、いろいろしゃべったりする。日本語のうまいのもいるし、英語のうまいのもいるんですが、そういうふうに感想が、中国にいるとき軍国神社、軍国神社と言われて、靖国神社に行ってみたんだけれども軍人が一人も立っていなかった、そんなところが軍国神社のはずがないと。これぐらいわかりやすい感想はないなと思って聞いたことがあるのが私は非常に印象的だったんです。
やはり、若いときにばっと現実を見るというのは、物すごく、見るというのは読んだり聞いたりするよりはるかに説得力があると思いますので、日本という国の現実を知ってもらうのは非常にいいことだと私は思っております。
そういった意味で、この数はふやしていかなきゃいかぬと思っておりますが、平成十九年度から、今後五年間で毎年六千名程度の青少年を日本に招く。これは主に中国に絞っているわけではありません、アジア等々から招くことにしておりますので。二十一世紀東アジア青少年大交流計画というのをつくり上げまして、三百五十億円の予算を組んで、一年間じゃありませんよ、これは五年間でやらせていただくことにいたしております。関係省庁、それから地方自治体なんかに、ホームステイをしてもらうとなったら地方自治体にかなりお願いをする部分もあります。そういった意味で、地方の団体として、例えば青年会議所とか、そこそこ人を泊められるうちに全部泊めるというのをやって、確実に今この数をふやしつつあるというのが現状であります。
こういった流れというのが、将来、二十年後、三十年後に育つ大事な玉だと。私どもとしては、こういったいい企画は継続をしていくというのが必要だろうと思いますので、きっちりこの面はやってまいりたいと思っております。
○遠藤(乙)委員 大臣もこの青少年交流の効果が非常に高いということはよく御認識のことだと思っております。問題は、この規模で十分なのか、また今のシステムだけで足りるのかということなんですね。
先ほど申し上げましたように、独仏間では、毎年十六万人、十七万人の単位で、四十年以上にわたって、もう七百万人に達すると。これぐらいの規模があって今日の独仏関係、そしてまたEUへの発展があるということでありまして、今、中国は日本の十倍以上の人口を持つ国でありますから、日中間において今の規模では多分不十分だろうと私は思っておりまして、確かに一つの呼び水としては非常にいいかもしれませんけれども、どうやってこの規模を拡大していくか。
特にコストの面が私は非常に大事だと思っておりまして、やはり、政府が丸抱えでは予算もかかります、しかし個人で来るには非常に高いと。どうやってコストを削減して、個人でも来られるような、できるだけ来やすいような、若干の補助でも来られるような形にしていくかという、コスト削減ということと受け入れ体制をどう整備するかということは非常に重要だと思っております。
その点で一つ参考になるのは、ワーキングホリデー制度というのがございます。
これは御承知と思いますが、一九八一年、これはちょうど当時の大平総理が豪州を訪問される際に新しい日豪関係を象徴する一つのプロジェクトとして日豪間で発足をしたものでございまして、その後、八カ国に拡大をされております。
これは、簡単に言うと、例えば半年間の期限を区切って青少年がその国へ行き、労働許可つきの観光ビザということでありまして、アルバイトをしながらお金を稼いで、お金がたまったらまた旅行するということで、自分で稼ぎながら旅行できるという非常にフレキシブルな制度でありまして、これによってかなり多くの青年が日本と他国との間で交流をしております。
まずこのワーキングホリデー制度に関する現状、評価、それから課題について、これは大臣にお伺いしたいと思います。
○岩屋副大臣 政府の予算には限りがあるので、ホームステイとかワーキングホリデーを活用すべしという先生の御趣旨だと思います。
我が国のワーキングホリデー制度でございますが、相手国の青少年に対して我が国の文化や一般的な生活様式を理解する機会を提供するということを目的にいたしまして、今先生お話ありましたように、昭和五十五年一月の日豪首脳会談における合意に基づいて、日本とオーストラリアの間でスタートした制度でございます。
また、先生も今お触れになりましたが、その後、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、英国、アイルランドの計八カ国との間で行っております。これまで、我が国から三十万人の青少年がこのワーキングホリデーを活用し、また八カ国から我が国に七・五万人の青少年が滞在をしております。友好関係の増進に寄与してきたところでございます。この制度は、これからイタリア、デンマークと交渉中でございます。漸次拡大をしていきたいというふうに思っております。
中国との間でございますが、まだ具体化しておりませんので、先生の御指摘も踏まえて、これからの課題として検討してまいりたいと思っております。
○遠藤(乙)委員 まさに、私の質問のポイントは、日中関係は今新しい段階に入ってきた、戦略的互恵関係の時代に来た、ここでワーキングホリデー制度を日中間にもぜひ適用を考えたらどうかというのが私の質問のポイントでございます。
多分、いろいろな意見があるかと思います。しかし、選考のプロセスをきっちりやって、身元引き受けとか、こちら側の体制をしっかりすることによって、これはいろいろな工夫をすれば問題が発生することは抑えられるわけでありまして、やはり青年を、特に中国の今後指導的な分野につくであろう人たちを青少年の時代に呼ぶということは非常に効果が高いと思いますので、日中関係においてこのワーキングホリデー制度をぜひとも実現していただきたい、ぜひ検討していただきたいということが私の質問でございまして、これは大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
〔委員長退席、古川(元)委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 今、中国から日本に、いわゆる密入国を含めましていろいろ問題がありますのは御存じのとおり。
これがすべてというわけではなくて、まともな人の数の方が多いんですけれども、入ってくる絶対量が、十三億ですから、まともな方も多いんですがそうじゃない人もいる。ところが、もともと分母が大きいものですからこれは物すごい比率になりまして、外国人犯罪の半分がとかいろいろ表現があるところで、こういったものに対して反応がなかなか、受け入れる側としてはなかなかおうと言うわけにいかないのが多分背景だと存じます。
ただ、今、選択をよくして、そして、かつ受け入れるところ、出すところ、双方の管理をしっかりするということを前提にというお話だったんで、いろいろなことが考えられると思いますので、これは今JETのプログラムとかいろいろありますけれども、そういったものを含めて検討する意味は将来的にはあろうと思います。
○遠藤(乙)委員 多分、いろいろな反応はもちろん予測されるわけですから、そういったものが起こらないようにどうするかということが大事で、例えば中国側でいえば共青団という組織があります。そういったところときちっと連携をとりながら人の選考を進めるとか、身元がはっきりしていることをしっかり確認してやるとか、数を限ってやるとか、パイロットプロジェクトぐらいは進めていいんじゃないかと思っておりまして、ぜひとも前向きに御検討をいただければと思っております。
また、ホームステイが非常に有効ということは御承知のとおりでありまして、これもぜひ体制を拡充、あるいはインセンティブを進める必要があるかと思っておりまして、ホームステイを受け入れた家庭には例えば減税措置をとるとか、また、さまざまなネットワークの、インターネットを通じた支援措置をとるとか、いろいろな形で可能だと思います。これからどんどん日本も空き家がふえてくる状況です。住宅事情は逆に余ってくるような場面、特に地方の場合にはそうでありますから、そういったことに対してインセンティブをつける意味からも、ホームステイ減税をさらに強化していくとか、さまざまな支援措置をすることが大事だと思っております。あわせてぜひ御検討いただきたい。これは中国に限らず、アジア全体、そして世界全体に言えることでございますので、ぜひともこの点はお願いをしたいと思っております。
では、続いて次の質問でございますが、これはちょっと外交というか、農業に関連するんですが、一つ、中国の問題で非常に日本の地域の再生にかかわる話は、ブランド農産物の輸出ということでございます。
私も三年前の予算委員会で攻めの農業というテーマで当時小泉総理に対してお話をして、総理も大変賛同いただいた点でございまして、その後、大変御尽力いただきまして、例えば米の輸出が来月から中国は解禁になります。また、さまざまな品目ごとに今検討が行われていると聞いておりまして、これは日本の農家、今非常に高齢化とか担い手政策等々で非常に厳しい局面にありますが、このブランド農産物の輸出、特に中国等を中心としたアジア諸国への輸出、これは当然安心、安全のものであり、かつ品質のいいブランド農産物については、今巨大な人口を持ったアジア、また急速に経済発展するアジアに膨大な市場が広がっているわけでありまして、大きな一つの展望が開けているかと思っておりまして、ぜひともこの分野での具体的な促進をさらにお願いをしたいと思っております。
そこで、まず米の輸出につきまして具体的にどうなっているのか、どれぐらいの展望があるのかということにつきましてお話をいただければと思います。
○麻生国務大臣 スタートは、たしか去年の五月のカタールのドーハだったと記憶しますが、遠藤先生御存じのように、お米はその当時、今でもそうですが、その当時、米の輸入を中国は認めておりませんでした。認めておりましたのは、たしか、ナシとリンゴだけだったと記憶をします。
そのときに、去年の一月でしたか、中国で、イチゴでしたかな、「あまおう」というイチゴだったと記憶しますが、一粒四百円という値段を聞いて、しかも、その箱に福岡あまおうと書いてありましたので、ここは銀座かと言ったのが物すごい記憶があります。向こうもげらげら笑っていましたけれども。一粒かと聞いたら、そうだと。考えられぬ、博多の農協へ行きゃ一箱で幾らという話じゃないのかと言って、さんざん本当に値段はこうかと聞いたときに、付加価値の高い農産物というのは現実にそこで見ましたので。
その後、五月のカタールのドーハでお米の話をしましたので、すしは好きかと言ったら、好きだと。どこで食べておると言ったら、それは北京だし、おれの郷里で食べると言うから、すしというのは炊いた米を一回酢をかけて冷やす、温かいすしなんかないから、その酢をかけて食べて、中国の米で食べたことはあるか、ないと言うから、今食べているのはうまいと思うよ、それは全部密輸品だぞと。輸入禁止なんだからと言ったら、そんなことはないと言って、それがそもそもの話のきっかけで始まったんですが、間違いなく三回目ぐらいの交渉で輸入は認めるということになっております。それで、温家宝総理の来日のときに合わせて、これは、温家宝の口からこちらの安倍総理の方に向かってこの話の提案があって、でき上がることになったんです。
御存じのように、日本はどういう状態かと言われると、六十キロ、一俵を約一万五千円。向こうは幾らかといいますと、キロ千円から千五百円ぐらいなんですよね。そうすると、二百五十円ぐらいと千三百円じゃ、これは中国に輸出した方がもうかるというのは、農家で計算したって、だれが計算したってすぐわかる話ですから、農家としてはいい米をつくって中国に輸出した方が国に納めるよりよっぽどもうかるというのはだれでも計算ができますから、そうすると農業にとりましてのインセンティブがふえますし、今七百万トンぐらい消費されていると思いますが、つくっているお米は八百何十万トン、中国は約二億トンぐらい消費しているはずですから、そのうち百万トンぐらい余った、七百、八百万の百万トンが入ったって、それは一部の高級米志向のところに受けるはずですからというような、これは一つの例ですけれども。
こういったようなものができますと、農家に対してのインセンティブとして、やる気を起こさせる点としては非常に大きいと思いますので、これがこの六月で価格を決めるはずですから、これは農林省の規格だと思いますが、千円から千五百円の間で、どこかで価格を決めてくると思いますが、そういったような形で決まれば、非常に大きな、これは第一歩ですけれども、ちょっとこれが大きくなっていけば非常に農業というものに関しての考え方は変わってくるかなという期待はいたしております。
○遠藤(乙)委員 農産物輸出は非常に重要な、農家も期待をするところでございますので、今の中国の場合には、おっしゃったようにリンゴとナシと、米が今度なりますけれども、あとぜひブドウとかイチゴ、それから木材は既に輸出はしておりますけれども、これも非常に有望な、今、中国は森林面積が一三%しかありません。ほとんどはげ山状態でございまして、全国的に伐採禁止令が出ておる。木一本切るにも許可制というような状況でありまして、しかも今、中国の場合には石の文化で、家は石でつくっていたわけですけれども、最近は内装に板を使うということが流行になってきまして、非常に木材需要が急速に発生をしておりまして、間違いなく、中国は今石油輸入大国でありますけれども、木材輸入大国として今登場しつつある。しかも、日本の場合には非常に今森林がほったらかしで、むしろ全く経営感覚なしにやっているわけですから、これはぜひ日本の林業の経営近代化と、かつ中国を軸とする東アジア木材市場、これを結びつけることは非常に日本の林業活性化にとっても大きな意味がありますので、ぜひともこの農産物の輸出、中国を軸とした東アジアへの輸出は、ぜひこれから大臣も特に力を入れてお願いをしたいと思っているところでございます。
それで、次に安全保障に移ります。
先般の国会で防衛省への移行が実現し、また今国会でも特に米軍再編法案が実現をして、久間大臣には大変御尽力をいただいたことを多とするものであります。
やっとこれで日米安全保障関係は新たな協力関係を発展させる重要な基盤ができたというふうに考えているところでございますが、一つ気になる話で、財務省が出した資料で、日本の在日米軍基地、米軍軍人は減ってきているのに日本の従業員はふえつつある、世界的に見ても米軍駐留の地域において、例えば米兵百人に対する現地従業員の比率が圧倒的に日本が高いということで、これを削減すべきだといったような意見が出ているように聞いております。
ちなみに、その報道によりますと、駐留米軍、一九七八年と二〇〇六年を比較すると、駐留米軍兵数が四万五千九百三十九人から三万三千四百五十三人まで減少している、他方、日本人労働者数が二万一千十七人から二万五千四百三人に増加している。そして、米軍兵士百人当たりのその国の現地労働者数は、日本の場合七十五・九人、それから韓国は四十七・二人、イタリアが四十三・一人、ドイツの三十・八人ということで、日本が突出して高いという指摘が財務省筋からなされておりまして、どうも削減の方向に行くべきであるというような声が強くなっているようです。
当然、国民の税金を使うわけですから説明責任を果たすことは重要でございますけれども、なぜこういった米軍基地における日本人労働者が、米軍、米兵の数は減っているのに増加しているのか、また、各国と比べてなぜ日本が突出して高いのかという背景、理由について御説明をいただければと思います。
○久間国務大臣 これは、日米の地位協定に基づきまして、外務大臣と国務副長官との書簡で特別協定のたびに人数の上限を決めて、そして、予算要求は防衛施設庁の方が財務省とやり合って決定して、その内容を、単価その他を決めていく、そういう仕組みになっております。それで、雇用契約者は今まで防衛施設庁長官、今度は私が雇用契約者になりまして、そして使用者は米軍という、三者契約みたいな非常に珍しいケースの雇用関係になるわけですけれども。
確かに、おっしゃるとおり、米軍は減っているのに従業員がふえているというのは何でかなと私自身も思っておりますが、それは、一つにはやはり、米軍が減ったうち、やはり仕事を、米軍がやっていたのをだんだん減らしていっている、そういうこともあるんじゃないかなと思っております、例えばレストランなんかの職員なんかも、これはもう全部外注に回すような格好になってきておりますから。だから、そういうようなことじゃないかなと思っておりますから、一概に、米軍が減ったから雇用者数も減るんだということにはならないわけでございます。
私も、これから先、個別にいろいろと精査してみようと思っております。これはもう、財務省の方からも予算のたびに言われて、最後のいろいろな詰めの中で決めておるわけでございます。
ただ、これは非常に注意せぬといかぬのは、雇用関係を急激に変化させるということになりますと、安定している今の米軍の労務者と米軍との関係、それから防衛施設庁との関係、こういったところにもいろいろと機微な問題が発生いたしますので、みんなに不安感を与えないようにしながら、やはり減らすべきところは減らさなきゃいかぬ。それは、私も財政再建には協力しなけりゃいかぬと常日ごろ思っておりますので、あらゆる角度からこの問題については取り組んでいこうと思っております。
〔古川(元)委員長代理退席、委員長着席〕
○遠藤(乙)委員 まさに米軍駐留経費の負担の一環として労働者の基本給も日本が見ているわけですから、そういった国民の血税を使っているということであって、ぜひ、そこら辺の説明はきちっとしていく必要があるかと思っております。
他方、おっしゃるように、雇用不安の問題が起きることもこれは非常に困るわけでありまして、そういった雇用の安定性を守ることも大事な側面でありますので、いずれにしましても、きちっと国民に説明がつくような形で今後きちっと調査をし、また予算要求もしていくということが大事だと思っております。ここは決算委員会でございますので、そういった角度からの指摘をしておきたいと思っております。
続いて、最後に一問。アフガニスタンへの日本の支援、協力の話でございます。
先般、安倍総理がNATOも訪問されまして、NATOとの協力関係も強化していくということを表明されました。また、2プラス2においても、日本とNATOの協力関係は日米協力関係の補完的な役割ということも位置づけられておりまして、2プラス2の中でも、日本とNATOの協力を進めるということがうたわれているわけでございます。
また、久間大臣が先般NATOの事務総長と会談した際にも、今アフガニスタンでNATOが平和維持活動を進めておりますけれども、それに対して自衛隊の協力も検討するといったような趣旨の発言をされたというふうに報道で伺っておりますけれども、それが事実なのかどうか。政府がアフガニスタンの復興支援に自衛隊をもし何らかの形で参加することを考えているとしたら、どういう形で考えておられるのかということにつきましてお聞きしたいと思います。
○久間国務大臣 具体的にアフガニスタンで自衛隊を云々という話は出ませんでした。ただ、アフガニスタンのこれから先の復興の場合に、ヘリでの輸送、そういうので、軍人用も必要だけれども民間用も必要なんだと。自衛隊でやることについては日本の国内のいろいろな事情もあるでしょうからというようなことを、向こうの事務総長が言われたのも事実でございます。そういう中で、我々としては、国際平和協力業務が本来任務になりましたので、幅広く本来任務をどういう形でこれからやっていくかは検討しなければならない、そういうことも言いました。そういうことでございます。
ただ、そのときちょっと頭をかすめましたのは、現在のテロ特措法では、アフガニスタンにおける復興を念頭に置いてはあの法律はできていないので、あの法律で直ちに復興のために何かやるということはできるのかなというようなことを一瞬頭の中で体操をやったものですから。
あれはやはり、アメリカの武力行使を、国連もそれを認めた上での、それに対する支援を要請したという形で法律がつくられておりますから、戦争が終わった後の復興ということを念頭に置いて法律ができていないので、あの法律だけで復興まで読めるかなというのがちょっと念頭にありましたので、返事も、これから先は我々としては幅広くいろいろな検討をしていかなきゃならないと思っているんだというような、そういうことを述べた次第でございます。
○遠藤(乙)委員 私ども、二〇〇一年の三月に、タリバン政権がバーミヤンの大仏を破壊するというときに、与党のミッションの一員として、松浪健四郎、それから熊代昭彦両議員と一緒に行ってまいりました。実は命がけの出張でございまして、カンダハルまで行ってまいりました。ムタワキールという外務大臣と折衝をしてきたわけなんですが、残念ながら、ちょうど我々が話をしているときにどうも爆破のボタンが押されていたような状況でありまして、ちょっと遅かったなということでございますけれども。
ただ、率直な印象として、やはり日本として、アフガニスタンの復興には、ぜひともこれは支援していかなきゃいけないような地政学的にも大変重要な地域であるし、何らかの形で日本として支援をしていく必要があるということを強く感じた次第であります。
とともに、非常に政情が不安といいますか、非常にいろいろな武装勢力がありまして、下手をするとすぐに日本も武装攻撃をされるような可能性も非常に高いという面もありまして、相当慎重にここら辺は考えていかなきゃいけないということも感じた次第でございまして、そういった両面から、ぜひ今後、アフガニスタンに対する平和協力を、ぜひとも慎重な上に、かつ真剣に検討していただきたいということを表明いたしまして、私の質問といたします。
以上です。ありがとうございました。
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