平成十九年二月二十二日(木曜日)
午前九時開議

○遠藤(乙)委員 公明党の遠藤乙彦でございます。
私、最近ドイツに出張する機会がありました。これは、ドイツ連邦議会それから政府の招聘で、EUの共通安全保障政策及びドイツの安全保障政策についてのテーマということで招待を受けたものでありますが、石破先生とか赤城先生、寺田先生、あるいは民主党の先生方とも一緒に行ってまいりました。大変参考になるよいプログラムだったと思っております。そんなことの所感も述べながら、質問をしていきたいと思っております。
まず、私が大変強く感じたのは、EUにおける共通安全保障・外交政策が急速に進んでいる、その進み方に驚きを覚えたぐらいでございます。シュタインマイヤー・ドイツの外務大臣のお話も聞きましたが、光の速度で進んでいるというふうに表現をしておりまして、本来、この軍事安全保障という国家主権に属する、最も国家主権のコアに属する部分がそういったEUという枠組みで急速に発展している。EUバトルグループといったものも発足をしまして、特に地域の国際平和協力に出動する、そういった集団までできたわけでありまして、大変そのスピードに印象づけられたことが一点です。
それからもう一つは、ドイツの外交・安全保障政策が急速に存在感を増しているということを感じました。特に今、ドイツはEUの議長国であり、また、ことしサミットの議長国でもありますけれども、そんなこともあって、ドイツは今この機会にさらに存在感を増していこう、そういった取り組みが大変感じられたわけであります。
特に、ドイツは日本とある意味では似たような軌跡をたどってきたわけでありまして、戦後、敗戦国としてスタートをした。そういった中で、ナチズムという日本に比べてはるかに厳しい負の遺産を背負っていたわけでありますけれども、それを乗り越えるために、大変な国家的、国民的努力をしてきたということがうかがわれるわけであります。
一九六〇年代の半ばから、フランスとの劇的な友好関係を改善した。そしてまた、EU統合の中核にもなっていったということ。そしてまた、東方政策を通じて、東欧諸国を中心に近隣国と和解を進めていった。そしてまた、東ドイツとの統合、これも成功させたわけでありまして、特にNATOとEUという二つの国際機構を最大限に活用して、ドイツが着実に存在感を増している。
特に、最近になっては、一時シュレーダー首相のもとで米国とぎくしゃくしましたけれども、メルケル首相になってから対米関係の改善に最大に努力をいたしまして、今、米国関係も非常に良好になりまして、そういったアメリカあるいはNATOとの関係、そしてまたEUの枠組みにおけるドイツの努力、こういったことで非常にドイツの存在感を高めているということが大変印象づけられた次第であります。これは、今の日本の今後の外交、安全保障にとっても非常に参考になる一つの例ではないかと考えているところです。
また、一つ気になったことは、ドイツのシンクタンクと対話したとき、またドイツの著名なシンクタンクの出しているレポートを見たとき、日本についての部分、ここに随所に、政治的孤立とか東アジアにおいて孤立を深めている、そういった表現がたくさん出てまいりまして、要するに、今の日本は政治的にアジアにおいて孤立化を進めている、そういう分析が基本的に定着をしておりまして、これは日本としても、よくこれは分析し、また取り組んでいかなければならない問題だと考えているところでございます。
そういった中で、日本としても、今後NATOとかあるいはEUとか、あるいは特にドイツの外交・安全保障政策、大変に参考になるということで、これからも注目していく必要があるということを強く感じた出張でございました。
そういった中で、質問をさせていただきますけれども、最近、安倍総理がNATOを初めて訪問されまして、NATOにおいてもスピーチをされて、NATOと日本はこれからいろいろな分野で協力をしていくということを表明されたわけであります。非常に、私もそういったことはよいことだと感じておりますけれども、まず質問として、今後、日本がNATOあるいはEU等と協力を深めていくことの意義をどのように認識しておられるか、久間大臣にお聞きしたいと思います。
○久間国務大臣 確かに、今先生がおっしゃられますように、NATOの中では、あるいはまたEUの中では、ドイツがその存在感を示しておるというのは強く感じますね。
ただ、やはり、ある意味では非常にラッキーといいますか、敵対するような脅威国が近くにないというような、そういうこともあって、その点が非常にまとまりやすいんだろうと思います。
例えば、北朝鮮なんかを見ましても、EUとの関係では結構、大使を置いてやっていますけれども、我が国の場合、あるいはアメリカの場合、この東アジアでは、そういった特殊な事情がやはりありまして、国交が行われていないという。北朝鮮に行くときでも、北京経由で行かなければならないというような状況がいまだに続いておりますので、向こうの状態とこの東アジアでは若干違うんじゃないかなと思いますが、EUが、NATOがどういう形であんなふうにまとめてきて、これから何をしようとしているのか、私もそれはよく参考にしながら、学ぶところは学んでいきたいと思っております。
○遠藤(乙)委員 確かに、ヨーロッパとアジアは、発展段階といいますか、状況が違っておりますが、ただ、基本的な課題という点では共通している。いずれアジアも、民主化、経済成長で、統合といったテーマで進んでいるわけで、特に統合が大きなテーマになってまいります。
公明党も、昨年の九月に党大会を行いまして、新体制が発足をしたわけですけれども、新宣言というのを出しまして、ここで、これからの日本の外交、安全保障についての部分は、アジアの共生と統合を進めていくとともに太平洋のかけ橋になるということを表明しました。端的に言うと、日米同盟、日米関係をさらに強化しながら、日中関係を進め、アジアの統合にも日本は積極的に参加をしていくという、地政学的なそういうビジョンも出しております。
そういった意味で、ヨーロッパの発展段階とは違いますけれども、例えばドイツの大戦略をよく学びながら、特に歴史問題、負の遺産をどのように克服するかということが一つの大きなポイントかと思います。その上で、外交、安全保障を考えていくことは大変大事だと思っておりますので、ぜひそういった意味で、NATO、EUあるいはドイツ等も含めて、本当の意味で知的な、戦略的な対話をしていただきたいと思っております。
また、この関連で、今、久間大臣からも御発言がありましたが、NATOの場合、加盟国二十六カ国中、北朝鮮と国交を有していない国の数の方が少ないんです。米国、フランス、エストニアのみが北朝鮮と国交を有していない。それ以外は国交を有しているわけでありまして、そういった意味でも、東アジアの問題、特に北朝鮮問題、朝鮮半島問題に我が国として対応していく上でも、NATOとの関係はいろいろな意味で有益じゃないかと考えておりますけれども、この点につきまして麻生大臣の御意見をお聞きしたいと思います。
○麻生国務大臣 二十六カ国中二十三カ国がたしか北朝鮮との国交があって、三つが、今、エストニア、フランス、アメリカ、その三つだというような御指摘も正しいと思っております。
北朝鮮の一連の六カ国協議をするに当たりましても、国交とか大使館とか、そういったものが相互にある国というものをいろいろな意味で活用させてもらって、北朝鮮との国交をしていくときにいろいろな意味でパイプをつくるというのは、そこが大事なところだと思っておりますので、私ども、従来より、NATOとの関係というのを大事と思っております。
昨年五月でしたか、たしかNATOの会議に日本の閣僚として初めて参加をして、そこでスピーチをしたのが昨年の五月だったと私、記憶していますけれども、それまでに我々は、例えばアフガニスタンの関係におきましては、インド洋でNATOの海軍に対して、重油というか油の補給をやっておりますので、その中におきましては、NATOからのアプローチというものは、私の演説が終わった後、海軍関係の人がばっと寄ってきて、とにかく物すごく感謝の念を出しておりましたので、私の方も、今回いろいろ北朝鮮をやるときに、そういうふうに寄ってきたところの国に関しては極めて話はしやすかったというのも事実ではあります。
また、今回、安倍総理が一月にNATOに行っておられますので、そういった意味では、その場において、拉致、核、ミサイル等々についても安倍総理の方から話が出ておりますから、そういった意味では、相互関係でいろいろ協力関係というのはできるんだと思ってもおります。
いずれにいたしましても、今久間大臣からお話がありましたように、北朝鮮の問題に関して言わせていただければ、当面、ここが一番日本にとって焦眉の急というか、いろいろ忙しいところでもありますので、その点に関しましては、NATOとの関係を密にするというのは、いろいろな意味で大いに活用されてしかるべき、双方で活用し合っていくというのは非常に大事なことだと思いますので、今の御指摘は重々踏まえて対応していかねばならぬと思っております。
○遠藤(乙)委員 続いて、国際平和協力活動についてお聞きします。
今回、防衛省に昇格をしました。改めておめでとうということを申し上げたいと思っておりますが、その中で、国際平和協力任務も本来業務に格上げされたわけで、むしろこれからの具体的な活動分野として最も実は忙しくなる分野だろうと私は思っておりますし、また、今まで日本は、カンボジアのUNTAC以来、このPKOに参加をしてきておりますが、まだいわば若葉マークの段階であって、いよいよ自前でしっかりと自立して、この分野でむしろイニシアチブを発揮していくべきであろうというふうに考えております。
そういった意味で、今回、私もドイツに出張をして、NATO、EUの国際平和協力業務、大変経験も多く、既にまたノウハウも積んでおりまして、そういった意味で非常に多くを学ぶことがあるというふうに痛感をいたしまして、この面でもぜひ協力を進めるべきだと思っております。
既にEUとして十六のミッションが行われ、今現在も九つのミッションが行われているところでありますし、軍事のミッション、非軍事ミッション、あるいは軍事非軍事混成ミッションということで、さまざまなタイプが行われておりまして、そのうちの半分ぐらいはもう既に成功しているというふうに評価をされているわけであります。そのノウハウの蓄積、経験、大変これはすばらしいものがあるというふうに感じた次第で、ぜひとも日本もこれから学ぶべきと考えております。
いろいろな議論を通じて感じたのは、今、EUとしても、この国際平和協力活動、一つは予防重視に強く今志向しているということです。紛争が起こってから対症療法的にやるのでは非常にコストがかかる、逆に、いかに紛争を早期に予防していくかという、医学と同じだと思いますけれども、予防医学と同じような発想で紛争予防に非常に力を入れているということ。
それからまた、ソフトパワーの充実といいますか、当然、軍事というのが不可欠でありますけれども、非軍事の分野にウエートを置き、また非軍事と軍事のミックスしたプロジェクトによって平和を維持していく、大変重要な考え方だと思っております。
こんな点も含めて、NATOあるいはEUとの国際平和協力分野における協力ということをぜひ進めていただきたいと考えておりますが、この点につきまして久間大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○久間国務大臣 先ほどおっしゃられましたように、国際平和協力業務が本来任務になったわけでございますので、私たちは、今までの自衛隊が得た経験、知見ですか、それをもとにいろいろな教育もしていきたいと思いますが、それだけではなくて、今言われましたように、EUを初めとしていろいろなところで活動をしている、そういう国の実態、またいいところは取り入れていかなきゃならないと思っております。
特に、今までの経験でもそうですけれども、自衛隊だけでやることよりも、NPOとの連携をうまくやった方がいいんだというような、そういう御意見等も結構出ておりますし、そういう点では、またEUとかドイツ初め北欧もそうですけれども、向こうの方がかなりのやはり進んだ知見があるようでございますので、そういったことについても、今度うちの方でも組織を、教育面を取り入れながらやっていこうと思っておりますので、そのときに検討してもらおうと思います。
○遠藤(乙)委員 ぜひそうしていただきたいと思います。
コソボに参加した要員の方からの体験談を伺ったときなんですけれども、その方々が言っていた話で非常に印象に残ったのは、今、現場で各国が国際平和協力に取り組んでいるけれども、共通の問題意識は、国際平和協力のヨーロッパ・モデルを充実することだということを言っていたのが、非常に印象に残った言葉でございます。
多分これは、アメリカ・モデルに対比する言葉じゃないかと思っていまして、要するに、アメリカというのは軍事重視、そして非常に自分たちの価値観を絶対と思って押しつける、一種の原理主義的な傾向もなきにしもあらずであって、そういったことが現地の紛争を逆に悪化させる要素もあるということで、もっと文明間対話じゃないけれども、要するに比較文化的なアプローチ、あるいは現地の住民の目線でやる協力、あるいはこの非軍事の分野も重視した、開発なくして平和なしといった考え方で、いかにして、ヨーロッパの経験を生かしながら、新しい国際平和協力のヨーロッパ・モデルをつくるかということが一番実は現場の関心事項だということを聞いて、なるほどと感心をした次第でございます。
特に、我が国も陸上自衛隊がサマワに行きましていろいろな経験をしたと思っております。むしろ日本の自衛隊が、現地の住民の目線に立っていろいろな交流、協力活動をやったことは、また現地のさまざまなプロジェクトに汗を流して一緒に動いたことが、非常に日本に対する評価を高めたというふうに聞いておりまして、そういった経験をぜひ総括し、日本型モデルといいますか、ヨーロッパ・モデルを凌駕する日本型モデルをつくり上げて、これによって、むしろ国際平和協力分野における比較優位というものを日本が築き上げていくということが、我が国の安全保障政策の重要な核だと思っておりますので、ぜひともそういった分野で御努力をお願いしたいと思うところでございます。
続いて、先ほど仲村先生からも御質問がありましたが、基地問題ですね。
在日米軍の再編問題、これは長年の懸案でありました。抑止力を維持しながら、特に沖縄に基地が集中しておりますけれども、負担を軽減するということにつきまして基本合意が得られた。これは非常に大きな前進だと思っております。問題は実行だと思います。これがなかなか大変だと思いますけれども、やはり今回防衛省に昇格をしたことの最初の試金石は、私は、特にキャンプ・シュワブの問題、これではないかと思っております。
キャンプ・シュワブへの移転の問題、また岩国への移駐の問題等は、いまだに地元の合意が得られていない状況でありまして、一月にもこの安保委員会で沖縄に参りまして、知事のお話、また名護市長を含めた現場の市長さんのお話を聞きましたが、やはり基本的に頭越しで決められたという印象を強く持っております。政府側としては、そうではないと言われるんでしょうけれども、現地としては、やはり現地の意見、要望、また情報提供も不十分なままに頭越しでやられたということに非常に強い憤りを持っていることを感じた次第でありまして、むしろ、もう一回仕切り直して、しっかりと現地との対話、説明責任を果たしながら、納得をいただきながら、この重要な在日米軍再編問題に取り組んでいく必要があるかと思っております。
そういった意味で、防衛省になってどのように、この地域に対する説明あるいは情報提供等をやっていくのか、特にこの点に意を用いてほしいと思いますが、久間大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○久間国務大臣 先般、協議会が開かれましたときにも、沖縄の知事さんからそのような話がございました。そこで、私はその前に額賀長官時代のいろいろなやりとりをずっと聞いておりましたので、決して頭越しとかそういうことじゃなかったわけでございまして、地元にもやはり丁寧には説明しておったつもりでございますが、それがやはり頭越しと沖縄の皆さんからとられたとすれば、それはやはり非常に残念でありますので、今後はそういうことのないように、真摯にやはり耳を傾けて意見の調整をしていこう、そういうことを申し上げたところであります。
したがいまして、これから先、要するに集落の上を飛ばないということになってくると、やはりあのV字案しかないんじゃないかということについては大分理解が進んでまいってきておりますけれども、まだ今から先調整する問題もございますので、こちらからも真摯に県とか市の意見等も聞いていこうと思っております。
それからまた、岩国の問題につきましても、先般、私も市長さんともお会いしましたが、やはり市長さんの立場もあられますけれども、市長だけではなくて、市議会の皆さん方とか自治会の皆さん方とか、そういったところにも御理解を得なければなりませんので、そういった方々にも説明をして理解を得ようと今努力しているところであります。
○遠藤(乙)委員 防衛省になった意義、大臣がかねがね政策官庁としての機能強化ということをおっしゃっています。それに加えて、特に交渉能力とか説明責任能力とか説得力、こういったことが非常に重要な要素になってまいりまして、まさに防衛省になった一番の試金石がこの問題であろうと思っております。ぜひともしっかりと取り組んでいただきたい。特に地元の声を最大限に聞き、またアメリカ側の信頼もかち取るために最大の努力をしていただきたいということをお願いしておきたいと思っております。
続いて、六カ国協議の件でございます。
一定の前進を見たことは喜ばしいと思っておりますけれども、ただ、北朝鮮が相手であり、どうなるかなかなか予断を許しません。そういった中で、弾道ミサイルの問題が今回全く触れられておりません。これはやはり、核だけではなくて、弾道ミサイルの問題も核と相まって、将来、核が小型化されて弾道ミサイルに搭載された場合に、最も日本が脅威を受けるわけであって、ここについてもしっかりとした対応が必要と思っておりますけれども、この点につきまして、今後どういう対応をしていくのか。
○松島大臣政務官 委員御指摘のとおりの問題がございますけれども、今回の六者会合の中で、弾道ミサイルの問題でございますが、この弾道ミサイルの問題につきましても、今般設置することが決まった作業部会におきまして、今後しっかりと取り上げていく考えでございます。
○遠藤(乙)委員 時間がありませんので、先へ行きたいと思っております。
もう一つ、拉致問題との関連ですね。今回、作業部会の中で米朝の作業部会が設置をされ、この中でテロ指定国家の解除を検討するということが明示されております。ただし、これが拉致問題と関係なく行われてしまうと、拉致問題は全くカードを失ってしまうということじゃないかと思っておりまして、チェイニー副大統領も、拉致問題等悲劇的な問題は日米共通の課題だという認識を昨日表明されたと聞いておりますけれども、そういった点からいえば、日本としては、拉致問題の解決なくしてこのテロ指定国家の解除をするなということを、逆に米国に強く申し入れる、またそれを採用させるべきだと思いますけれども、この点、大臣、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 御指摘のありましたテロの、いわゆる支援国家指定の解除という話が今話題になっているところですけれども、これは、何回もいろいろなところで申し上げましたけれども、指定の解除ということに関して、その作業を開始すると言っている、作業を開始するという話と指定を解除するとは、かなり意味が違うところでもあろうと存じます。
いずれにいたしましても、昨日チェイニー副大統領と会う機会がありましたので、その際にも、これが一番大きな問題になるので、いろいろ米朝幾つか部会が立っているけれども、そのほかの部会が解決して、うちの部会だけが、向こうが全然応じてこなかったら全く進まないんだから、その点はどういう問題が起きるか、波及効果はいろいろあろうと思いますので、その問題に関しては十分に頭に入れておいてもらわなきゃいかぬ、多分問題なくわかっておるという話で、これはこれまで、この一年以上大分長いことこの問題だけやってきておりますので、理解は得られておる、私どもはそう思っております。
○遠藤(乙)委員 当然のことながら、この作業部会間の話し合いのリンケージということ、これはきちっとしていかないと、どこかで穴があいてしまう可能性がありますので、この点はよく意を用いていただければと思っております。
時間もありません。最後に、イラク問題をお聞きします。
昨日のニュースでも、ブレア首相がイラクからの撤退計画を発表いたしました。在イラク英軍七千百人から今後数カ月以内に千六百人を撤退させるということで、既に出口戦略につきまして明確な方向性を示してきたわけであります。アメリカにおいても、今、出口戦略ということが議論されておりますけれども、ブッシュ政権自体は二万人以上の増派ということで、ちょっと違った動きをしておりますけれども。こういったアメリカの出口戦略が不透明な中で、我が国としてどうこのイラク問題の出口戦略を考えていくのか。この点につきまして、これは麻生大臣にお聞きしたいと思います。
○麻生国務大臣 昨日のブレア総理大臣の発言の内容を読んでいただくと、我々がかつておりましたサマワの地域からの撤退ということでありまして、いわゆる権限の移譲ができるところから撤退していくという話を宣言しているのであって、従来の方針と特にそんなに大きく変わったというような意識を我々は持っているわけではありません。
いずれにいたしましても、イラクに対しては、少なくとも、ここは過去約三年少々の間に、前政権が倒れた後、三回国政選挙をやって、自分たちで憲法をつくって、自分たちで議員を選んで、それに基づいて内閣をつくって、大統領、総理大臣、いろいろ決めて、選挙が終わった後、内閣ができるまで五カ月ぐらいかかったと記憶しますけれども、とにかく長い時間かけてつくり上げたんですから、今まで、少なくともフセイン政権の間に選挙とかいうのをやったことはありませんし、そういった意味では、非常に、自分たちなりに、自分たちの努力で、自分たちの政府を今つくっている最中でありますので、イラクの新政権によるいわゆる復興の努力というものを多として、我々としては今後ともこの支援をやっていくということで、一日も早く、そういった権限の移譲ができ、治安の回復ができ、それに伴って復興ができるように最大限の努力をしていくというところだろうと思っております。
○遠藤(乙)委員 時間が来たので終わりますけれども、イラクの場合、やはり民生の安定、これが最も重要だと思っております。これについては日本も積極的に進めるべきだと思っておりますので、今までの軍事的な混乱から、ぜひ政治的な正当性を確立した政府ができ、また、民生の安定に向かうような戦略を積極的に日本も立案して、米国とも協議しながら、また関係国とも協議しながら、イラクの平和と発展をぜひとも進めていただきたい、強く要望して、質問を終わります。
以上です。
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