平成十八年十月十七日(火曜日)
午後一時三十二分開議
○遠藤(乙)委員 公明党の遠藤乙彦でございます。
まずは、木村委員長の御就任、心からお祝いを申し上げます。よろしく御指導のほどお願いいたします。
また、久間大臣、麻生大臣、そしてまた木村、岩屋両副大臣、御就任おめでとうございます。我が国の安全保障、非常に困難な局面を迎えた時期に、この重大な任に当たられまして、ひとつ皆様の御奮闘を心から御期待を申し上げます。
久間大臣、また麻生大臣につきましては、尊敬する大先輩でございまして、日ごろから御指導いただいております。こういった重大な時期に、見識高く、また指導力あるお二人が防衛、外交の任に当たられることを大変心強く感ずる次第でありまして、ぜひとも御活躍をお祈りしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
それでは、北朝鮮の核実験問題に限定して質問を始めさせていただきたいと思っております。
十月九日、北朝鮮が核実験をやったということを声明いたしました。また、十四日には国連安保理決議が出されたわけでございます。こういった北朝鮮が核実験を行ったという前提におきまして議論をしたいんですけれども、この北朝鮮の核実験に関する政府の認識、特に脅威という点についての認識につきまして、その根拠をお聞きしたいと思っております。
私は、今回の北朝鮮の核実験によりまして、我が国の安全保障環境もいよいよ新しい時代に、新しい局面に入ってきたなという感を深くする次第でありまして、冷戦崩壊後、今後の大きな焦点は地域の紛争や大量破壊兵器の拡散に伴う問題ということを言われてまいりましたが、そういった時代に入ってきて、いよいよ今回の核実験によって本格的にそういう時代を迎えた、大変困難な問題に直面することになったと。ぜひともこういった現実を直視して、どう抑止と対話を組み合わせながらこの地政学リスクを抑え込んでいくか、大変難しい課題に直面するわけでありまして、そういった点、しっかりとこれからこの委員会を通じて議論をしていきたいと思っております。
そこで、脅威の認識という点につきまして、十月九日午後の内閣官房長官の声明では、北朝鮮による地下核実験実施発表に対しまして、この北朝鮮の核実験を「我が国の安全に対する重大な挑戦であり、」「我が国のみならず、東アジア及び国際社会の平和と安全に対する重大な脅威である。」と断定をしております。この安全保障の議論において、脅威ということは大変重大な意味を持つわけで、脅威の認識ということからあらゆる安全保障論議がスタートするわけでありまして、大変重大な意味を持つことは御高承のとおりでございます。
それで、私もある意味ではこの考え方を共有するものでありますけれども、従来、政府としては、脅威の認識についてはその意図と能力に即して判断するということで今まで議論がされてまいりました。そういった意味では、今回の北朝鮮の核実験をやったという前提において、この北朝鮮の核実験並びに核武装への動きということは我が国への重大な脅威であるということをいろいろなところで表明されております。
しかしながら、やはりこの脅威の認識というのは大変重要なポイントでございます。今後のさまざまな議論、政策議論の出発点にも当たりますので、これは、脅威と断定するのか、あるいは脅威になり得るけれどもその前段階みたいな認識とは全然違ってきますので、ここら辺につきまして、ちょっと改めてその確認をしたいと思っております。
まず、能力と意図という従来の基本的な要因から、なぜ北朝鮮の核実験を脅威と断定するに至ったのか、その根拠につきまして御説明をいただければと思います。
○久間国務大臣 従来から言っておりますように、確かに、能力と意図、これらが伴って、脅威としてこちらが感ずるというような受けとめ方でございます。
そういう意味では、ほかの各国とは友好国として交流があっておりますけれども、北朝鮮とはいまだにいわゆる戦時体制のままになっておるわけでございまして、平和条約その他は結ばれていないわけでございますね。そういう意味では、拉致等も行われておりますし、非常に敵対的な意図が感じられる。それにもってきて、能力という点で、今まではさほど感じなかったのが、ミサイルの開発をどんどん進めてきて、そして今度は核実験までやったということになりますと、まさにこの意図と能力とがともに加わってきたんじゃないか、そういうようなことがあるわけです。
それともう一つ、能力の点でいいますと、遠いところと違いまして、非常に近いところでございますから、ミサイルではなかったとしてもいろいろな形で運ぶことが可能であります。
そういうことを総合的に感じますと、ほかの国と違ってその脅威というのは非常に高まってきている、そういう認識をしていいんじゃないかと思うわけであります。
○遠藤(乙)委員 大変わかりやすい御説明で、ありがとうございました。
それで、先ほどごあいさつを伺ってちょっと気がついたんですが、麻生大臣のごあいさつの中には、北朝鮮の核実験、「重大な脅威」という言葉が使われております。他方、久間長官のごあいさつの中には、前文の一般的なところでは「脅威」という言葉が出てまいりますが、北朝鮮の状況の部分については脅威という言葉が使われていないんですけれども、これは何か慎重な意味があるのか、それとも、脅威と認識はしているけれども単に言葉として使わなかったのか、あるいは、北朝鮮の部分について脅威という言葉は使っていないことは何かニュアンスがあるのかという点につきまして、久間長官にお聞きいたします。
○久間国務大臣 脅威を感じるというのは、感じないわけじゃありません。しかしながら、どのくらいまでその能力が高まってきたか、これは例えば、まだ小型化していないんじゃないか、核実験をやったけれども、それがどれぐらい本当の意味で成功しているのか、そういう確証を得ていないだけに、脅威と認定して言うほどの自信が私自身にはございませんでしたので、ややほかの方と比べるとトーンダウンしているのかもしれません。
しかしながら、今言うように、脅威をひしひしと感じ始めているのは間違いないわけでございまして、そういう点では外務大臣とそれほどの違いはないのかもしれませんが、ややそこのところの言い方が、少しトーンダウンしているのかもしれません。
○遠藤(乙)委員 そこら辺の政府の表明に当たって、やはりこれは国民の側でいろいろ受けとめ方が出てきますので、この点はどういうふうに統一するのか、お伺いいたしたいと思っております。
それで、特に、麻生大臣のごあいさつの中で重大な脅威ということが二度出てきておりますし、また国連の決議にも、国際社会の平和と安全に対する明白な脅威、クリアスレットという言葉が出てまいりまして、国連や麻生大臣の場合には、脅威とかなり明確に断定しておられる。久間大臣の場合にはややちょっと留保して表現しておられる。そのニュアンスの違いが外務省と防衛庁の今後の体制の違いに出てくるのかなと若干関心を持っております。これは初動の段階でリアクションをしたわけですけれども、これからこの辺は、脅威の認識というのは大変重大な意味を持ちますので、理論的、実態的にもよくこれは検討されて、ここら辺の表現につきまして細心の表現をして、単なるレトリックではありませんので、大変重大な点だと思いますので、よろしくお願いをしたいと思っています。
それからもう一つ、この脅威という点でお聞きしたいんですが、さっき長官の御説明でも私は納得しておりますけれども、核は北朝鮮だけじゃなくて、ロシアにもあり、中国にもあり、インド、パキスタンにもあります。
ロシア、中国の場合には、既にNPTに加盟しておりますし、長年の友好関係もあるので、脅威とは言わないと思います。ただ、インド、パキスタンの場合には、NPTに参加しておりません。国連や国際社会の要請に対しても、それをはねつけて、NPTに参加せず、核実験をやり、核兵器保有に至っておりますし、ミサイルも非常に高度なものを持っておりまして、パキスタンなんかは北朝鮮とのそういった核技術の交流すら言われているわけであります。
では、なぜ、北朝鮮が脅威であるのに、インド、パキスタンはどう違うのか、この点、お聞きしたいと思います。
○久間国務大臣 インド、パキスタンの核を認めているわけではございませんで、私どもとしては、世界各国の、特にインド、パキスタンが核実験を行った、後から加わったNPT、そういうような国に対しては、あのときも一緒になって経済制裁をやるべきだというふうに言ったぐらいでございますから、やはりそういう意味では核をとにかく廃止してもらいたい、そういう気持ちが特に長崎出身の私にとっては強いわけであります。
しかしながら、日ごろの友好国として、インド、私も行ったこともございますし、パキスタンにも、行ったことはありませんが、非常に皆さん往来が激しいわけでございまして、そういうような国が、脅威論という、脅威という感じでとらえているかというと、それは必ずしも脅威までは高まっていない。けしからぬことだ、やめてもらいたいという気持ちはありますけれども、日本に対する脅威があるかとなると、そこは余り、それほどの脅威になっていないのではないかと思うわけであります。そういう点で、若干違うんじゃないかと。
北朝鮮との関係は、国と国との関係がいまだに正常化しておりません。それとまた往来も、普通の政府間の、そういう国の機関も置いていないわけでありまして、しかも日本に対して拉致を行ったような、そういう国が、その問題を解決していない国が、ミサイルを開発して、そして核実験までやって、ミサイルに積み込むための小型化の技術についても着々と努力しているということになると、これはやはり脅威として感じないわけにはいかないわけでございます。
それともう一つ、インド、パキスタンの場合はやはり距離が離れておりますから、あの方から日本に運搬するとなりますと、そう簡単にはできませんけれども、北朝鮮の場合だったら日本海を船で持ってくることだって可能でありますし、あるいはまた、今の北朝鮮の爆撃機ではやや距離が往復するにはどうも無理かなという、まだ能力的に言ってそういう感じがしますし、ましてや戦闘機等に積み込むだけのそういう小型のものというのは、戦闘機だったら往復は無理じゃないかと思いますから、そういう点では、ややまだ、脅威としてひしひしと感じはしているけれども、断定するかどうかは別として、ほかのインドやパキスタンと比べるとややちょっと違うという感じがしておるわけでありまして、それはニュアンスのとり方です。
ただ、間違っても、インド、パキスタンの核を認めたなんて思ってもらっちゃ困るわけでございまして、私は、現在持っている国すらやめてもらいたい、そういう気持ちは今でも変わらないわけであります。
○遠藤(乙)委員 長官の御意向、よく理解をいたしております。
我々も、核には絶対に反対、基本的に反対という姿勢で来ておりますので、特に我が国の核拡散に対する強い姿勢、これはやはり常に表明していかなきゃならない。しかし、今回の北朝鮮の場合には、それプラス今おっしゃった地政学的な要素、私は、北朝鮮のさまざまなビヘービアが非常に不信を与えるということがあるかと思います。
特に、北朝鮮の意図に関して重大な問題点は、パキスタン、インドの場合には一貫してNPTに参加しないと言って、自分たちの論理を、自衛のために必要だ、また、印パのお互いに抑止力として必要だということを言って、それなりの論理は一応あったように思います。もちろん我々はそれを認めるわけではありませんけれども、そういう一応一貫した姿勢はあった。
ところが、北朝鮮の場合には、枠組み合意を結んでは破り、また、NPTを一たん入って出る、保障措置もまたやめる、それからまた日朝合意も破棄する、それから南北の非核化合意も破棄する、あらゆる形で約束を守って破ってという繰り返しであって、今までのそういった実態を見ると、そういう合意はあくまで核開発を進めるための見せかけ、隠れみの、時間稼ぎにすぎないという、これは大変厳しい問題だと思っておりまして、この点はきちっと認識をし、脅威の分析の中に入れる必要があるんだろうと思っております。
また、核の技術をいろいろ持ってくるためのさまざまな裏取引といいますか、麻薬取引とかあるいはにせドル問題とか、さまざまなそういった不法な手段をもってやっていることもそういったことに加味しなければなりませんし、そういった意味で、脅威の認識ということについて、非常にある意味では緻密な分析をした上で、意図、能力、国民にわかりやすくここら辺を政府としてもう一度きちっと説明していただくことが大変重要かと思っておりますので、この点ひとつよろしくお願いをしたいと思っております。
続いて、この能力に関して一言申し上げたいんですが、結局この北朝鮮の核開発は一貫してやってきたということは明確でありまして、もしこのままの状態でいきますと、この能力は時間とともに向上していくことは間違いない。それに対する抑止は、日米安保体制がありまたミサイルディフェンス等もあってそれなりに努力はしますけれども、いつかこれが対処し切れなくなる時期も来ることは間違いないわけでありまして、そういった意味では、この能力に対してどのようにブレーキをかけていくかというのは大変重大なテーマだと思います。
意図については、これはもちろん対話、六者協議、また国連新事務総長が行くというような話もありますし、いろいろな角度から、この意図については、これを覆すことを努力していくのは当然でありますけれども、特に能力について、この客観的な能力をどうやって、今全くなくすわけにはいかないかもしれませんけれども、どうやってブレーキをかけ、スローダウンさせるかということは重大な戦略目標になるかと思っております。
特に、核の能力につきましては、やはり資金の問題、それから資材、技術、人材等、こういった問題が非常に重要でありますし、また、逆に北朝鮮の核能力がほかの国へ拡散するという問題もあって、これは非常に現実的な差し迫った問題だというふうに思っておりますので、余りやはり北朝鮮の核が、一発ぐらい核実験をやったからまだ脅威ではないということはないと思いますので、むしろ、そこら辺の能力の時間とともによる成長とその拡散に対する強い危機意識を持って、どう国際社会として実際にブレーキをかけるかということは、真摯にこれは考えなければならない問題だと思っておりますので、その点も含めてよろしく御検討をお願いしたいと思っております。
続いて、国連決議一七一八に関してであります。
これは北朝鮮の実験表明後、わずか六日後ですか、非常にスピーディーにやったということ、内容的にも従来の安保理決議に比べまして非常にバランスがとれ、いろいろな問題がかなり幅広く加わっておって、私は非常にこれは、特に日本が議長国として取りまとめ、高く評価すべき点だと思っております。
また、単に制裁ということのみならず、そういった決議をめぐる論議においても、対話への道も開かれていることは明確でありますし、決議のみならず、その周辺的ないろいろな発言等を考えますと、北朝鮮が核を放棄、検証可能な形で核を完全に廃棄して対話に戻れば、それに対する経済支援も行う、また決して体制を覆すものではないということも明確に出ておりまして、こういった国際社会の意思を明確に北朝鮮側に伝えていくことは大変重要なことだと思います。
特に大事なことは、北朝鮮が長期的に体制の存続に悲観的になって短期的な冒険主義に出て、追い込んでいく、これが一番危険な状況であります。これを逆転させて、短期的な軍事的冒険主義は絶対に効果はない、むしろ自分たちが破滅に向かう道であるということを、強く抑止し、これをくじいていく姿勢、他方、長期的に、本当に核を放棄して国際社会に協力すれば、いろいろな国が発展に向けて、国民生活の向上に向けて支援する、そういう長期的な期待感を持つようになれば、これは非常に大事なことであって、それに向けてしっかりと抑止と対話を組み合わせながら粘り強く進めていくということが大事だと思っております。
そういった中で、今回の国連安保理決議に対する評価、また今後我が国としてこの具体的なそれぞれの項目についてどのように取り組んでいくのか、その決意をお聞かせいただければと思います。これは麻生大臣にお願いいたします。
○麻生国務大臣 今、遠藤先生おっしゃったように、少なくとも一九九三年、ノドンが出ましたときには安保理の反応はゼロ、九八年のテポドン1のときには二週間、十五日ぐらいかかって、たしかプレスステートメントだったか議長声明だったかだと思います。
二〇〇六年の、テポドン2というか今回のにつきましては、従来のものでいきますと、これはよくて議長声明ぐらいだったところが、日本だけが断固決議というのを、安保理のメンバーの一人でもありましたので、これは日本が主張して、結果として各国がこれに同調をすることになって、十一日目でいわゆる決議が通ったという形になりました。
今回の核の話につきましては、これはミサイルに対する世界の反応とか意識、認識というものと核に対する認識とはかなりの差があります。したがって、核に関しましては、これはもう日本が議長国であったから六日間で即制裁決議ということになった点もそれは確かにありますけれども、総じて世界じゅう、これはミサイルとは全然別の次元の話というので、はなからこれは、プレスステートメントだと思った人は一人もいませんから、ぱっと話が早くいったのが多分六日間でできた大きな背景だと存じます。
その中に拉致なんかが入ってきたのは、それは確かに議長国だったというところもあったとは思います。しかし、総じて反応が早いことになってきたのは、九三年から九八年、我々のやったことを全然学ばぬではないか、学習せぬではないか、したがってこれはきちんとしたメッセージが一番偉いところに届いていないのではないか、したがってきっちりしたメッセージを迅速に出すべしということに関しましては、安保理の常任理事国を含めて理解が非常に早かった、できていたというのが、今回の決議が速やかにかつ厳しいものになった一番大きな背景だと思います。したがって、これは後これをきちんと実行していくところだと思います。
今、今津議員の方から質問があっておりまして、これは臨検とか船舶検査とかいろいろ新聞にはかしましく出ていますけれども、書かれている原文はインスペクション・オブ・カーゴになっております。したがって、あれは例のビジットと称する臨検とは全然また違う次元の言葉です。したがって、インスペクション・オブ・カーゴですから、これは船舶に限らず陸上からのものも含まれているというところが、私に言わせると一番しんどいところでして、陸上で輸送している国があるわけですから、そこらの国にとっては、そこの検査をやらねばならぬというのを強制されるのは、これは物すごいしんどいことになるというところが大きな背景だったと思います。それがなかったら、多分もっと早くまとまったかなと思うぐらいです。
したがいまして、その点を考えますと、この一七一八ができたものをいかに実効あらしめるようにするかというのが、今回、日本に限らず、安保理に限らず、国連加盟国全部に対しての要請というか決議文になっていますので、それを実行していくために今からどうやってやっていくかという詰めをまずは先方の反応を見ながらいたしませんと、朴吉淵という北朝鮮の国連大使も、決議文が出たら直ちに反応しています、決議の受け入れは全面拒否ですと。全面拒否はしておりますけれども、対話と対決、いずれの道も選ぶ用意があるということを、これは朴吉淵というのは言っておりますので。
またP5、常任理事国側の方も、安保理のあれを受けて六者協議に復帰してくる、無条件で復帰してくるというのであればといういろいろ条件をつけて、最後の道、オプション、選択をここに出しておりますので、そこらのところを見きわめた上で対応していくということがこれから必要になってくると思って、しばらくここのところは対応を見きわめた上で、日本は決めたことはきちんともう既にやっておりますので、そういったところを含めて今後どうしていくかというのを今から詰めていくところだと存じます。
○遠藤(乙)委員 今の大臣の言われた実効性、これは大変重要なテーマでございまして、特に、中国、韓国が非常に重要な要素を占めておりまして、ここら辺が協力してくれないと、なかなか経済制裁は効果ないんだろうと思います。
ただし、きょうの最新のニュースですと、王光亜中国大使などは、通常の貨物検査は行うということを表明しているようでございますし、韓国も、太陽政策も見直して余り資金が流れないようにどうするかということも今後の検討課題だと思いますので、ぜひこの五カ国でしっかりと協議をして、この辺の実効性ある経済制裁を進めるよう日本としても努力をお願いしたいと思っております。
時間もちょっとございませんので、最後に一点だけ。ちょっとまだ気が早いんですが、逆に、対話に向けてのシグナルという意味で、国連決議の解除条件、どういうことが満たされたら解除できるかということも、これは明確にしておく必要があるかと思っております。
なかなか北朝鮮は簡単には応じないと思いますけれども、六者協議に無条件に復帰するだけじゃなくて、いろいろな国連決議に示された項目をクリアしなければ当然解除できないと思いますけれども、その対話促進への一つのシグナルという意味で、どういう解除条件が満たされれば国連決議が解除されるか。及び日本の独自にやった制裁、これの解除条件、特に拉致問題の進展を含めるかどうかにつきまして、最後にお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 基本的には、今回の安保理の発動にしても六者協議の話にしても、すべてこれは手段であって、目的は、核並びに核製造技術等々の放棄が本来の目的であります。あとはそれをさせるための手段ですから。
したがって、六者協議に復帰したから、はい、それでもう解除なんというわけにはいかないことははっきりしております。それはもう最低条件なんであって、復帰した上でどうやって後対応していくかということになると思いますが、少なくとも、対応ぶりというのは、拉致、核、ミサイル、日本の場合はこの三条件なんですが、この拉致、核、ミサイルの対応条件をちょっとよくまず見ないかぬ。
まず何といってもこの核の話、しかも、これが拡散するというのを断固と承知しない。少なくともこれがテロ組織に渡るなどというのは最悪なシナリオですから、そういったことのないようにきちんとするというのが一番大事なところだと思います。それらのところを見きわめた上で、ちゃんとこれは交渉に乗ってくるなというところになって六者協議をスタートさせて、その上で話が初めて始まるというところであって、先方も対話か対決かはまだと言っておりますし、P5側も同様なことを言っておりますので、まずは、少なくとも、一七一八が出たから即戻るというほど、それほど単純だとは思いませんけれども、ここはいろいろ駆け引きが一番激しくなってくるところかなと思います。
今の段階でこの条件だったらといえば、一番簡単なのは、核の技術の放棄というのが一番確実だとは思いますけれども、そこに至るまでのところは、今のところまだ何とも申し上げられる段階にはございません。
○遠藤(乙)委員 従来の北朝鮮の対応から見れば大変長いプロセスになるだろうという予測がされますけれども、ぜひ、この新たな状況に対応して、抑止と対話を織りまぜながら地政学的リスクを平和的な方法で抑え込んでいく。大変重大な挑戦になることは間違いありませんので、ぜひ久間大臣、麻生大臣のひとつ御尽力を心から期待したいと思います。
最後に、やはり今、安倍新政権にとって二つの保障、一つは内なる社会保障、外なる安全保障、ソーシャルセキュリティーは社会保障でナショナルセキュリティーは国家安全保障ですが、この二つが直面する大テーマである。これをいかにして安心、安全なものにしていくかということは本当に差し迫ったテーマでありますし、我々公明党も全力を挙げて、この解決に向けて、改善に向けて頑張っていきたいと思っておりますので、どうか両大臣のひとつ御尽力を心から期待いたしまして、私の質問とさせていただきます。
ありがとうございました。
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