平成十七年二月二十八日(月曜日)
午前九時開議
○遠藤(乙)分科員 公明党の遠藤乙彦でございます。
委員長、大臣、そして政府参考人、大変長時間御苦労さまでございますが、地域の再生にかかわる問題につきまして質問を進めさせていただきます。私の地元は栃木県でございますので、その例も引きながらお話をさせていただきたいと思っております。
まず、地域の再生。
日本は、ちょうど今、人口減少、急速な高齢化ということで、地域の再生が大変重大なテーマでございますけれども、私は、一番重要なポイントは、急速に発展する東アジアのダイナミズムをいかに日本の地域が直接取り込むかというところにかかっていると思っております。
そういった中で、このビジット・ジャパン・キャンペーンは、大変時宜を得た計画であり、国土交通省が今全力を挙げて進めておられますので、これは非常に高く評価をしているところであります。例えば、特に東アジアが大きなターゲットだと思いますけれども、中国の例をとっても、二〇〇四年に二千万人が海外に旅行している、また、世界観光機構の予測によりますと、二〇二〇年には何と年間一億三千万人が海外に出るというわけでありまして、この一部なりとも日本に引っ張ってくれば大変な活性化になることは間違いないと思っております。ぜひ、そういった意味で、このビジット・ジャパン・キャンペーン、強力に進めていただきたいということでございます。
実は、私ども地元栃木県におきましても、十六年度、国土交通省の御支援をいただきまして、中国からの誘客をターゲットにした栃木観光ルネッサンスフォーラムというのを立ち上げまして、地方連携事業として進めております。昨年九月には、中国全人代の常務副委員長を団長に三十人の代表団を呼び、また、十月には、市民を集めて百七十人のキャラバン隊を北京、敦煌に派遣しまして、大々的に観光宣伝をやってまいりました。
その結果が既に出始めておりまして、この一月三十一日には、県にとっては中国から最初の修学旅行生、北京市から三十二名やってまいりましたし、また、二月の十一日、ちょうど春節に当たりますけれども、北京と天津、それから広東省、三つの地域合同で八十四名の観光客が参ったわけでございまして、着実に成果が上がっておることをまずは御報告したいと思っておりまして、この機会に国土交通省の御支援に心から感謝を申し上げます。
そんなことで、やっと誘客のめどがつきまして、これから、一週間に一グループ、三十名、四十名程度の中国人観光客が必ず来るというめどがつきまして、多分、今後一年間に千五百人から二千人ぐらいは呼べるだろうと。この流れが一たんできてしまえば、母集団が極めて大きいものですから、間違いなく大きく発展することが期待できるわけでありまして、今後とも引き続き御支援をお願いしたいと思っております。
そういった中で、ビジット・ジャパン・キャンペーン、全国で展開をされておりますけれども、多分、そのプロジェクトは玉石混交ではないかというふうに私は実は見ております。中には、イベントをやっただけでそのまま終わり、誘客につながっていないケースも多々見受けられる。あるいはまた、せっかく現地語の広報パンフレットをつくっても、エージェントにうずたかく積まれたまま国民の目に接しないようなケースも間々あるわけでありまして、これから予算を活用して有効なキャンペーンを進めるためには、ぜひとも、今まで行った事業を、特に費用対効果を精査していただいて、どのように具体的誘客に結びついているかとしっかりと精査し評価をした上で、いいものはさらに進め、悪いものは切っていく、そういう措置が必要だと思っております。
そういう点で、次なるビジット・ジャパン・キャンペーンの施策を効果的に進めるためにも、ぜひともそういった視点で取り組みが必要かと思っておりますけれども、この点につきまして、まず大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 これは、VJCだけではなくてすべての事業において、きちんと当初予定したような効果が出されているのかどうか、そこをきちんと検証することは本当に大切なことであるというふうに思っております。
このVJCにつきましても事業評価はやっておりまして、例えば、事前の企画、マーケティングが適切かどうかだとか、それから、当初計画したとおりの成果が出ているのかどうかだとか、それから、最終的な外客数増加や日本に対する意識の変化につながったかどうかだとか、また、そもそも国がやる必要があったのかどうかだとか、こうした評価を総合的にさせていただきまして、それぞれ評価を具体的に、AランクからDランクまでランクづけもさせていただいているところでございます。
今後とも、効果の高い事業への重点化をしっかりと図ってまいりたいと思っておるところでございます。
○遠藤(乙)分科員 ぜひともその方向でお進めをいただきたいと思っておりますし、できればそういった評価は公表していただくのがむしろ効果があるんじゃないかと思っておりますので、ぜひともその点、お願いしたいと思っております。
それから、やってみて、このビジット・ジャパン・キャンペーン、具体的に誘客に結びつけるポイントは二つあると私は実感しております。
一つは、やはり広報活動ですね。日本の場合には、例えば中国なんかにおいては、まだ地方のことがよく知られておりません。東京や京都、北海道あるいは富士山とかディズニーランド等は有名でありますけれども、ほかの地域はほとんど知られていないというのが実情であります。そういった意味で、まずはそういった地方の広報宣伝が極めて重要なポイントだと思います。それも、特に映像を使った、テレビとかあるいはインターネットを使って映像でやっていくことは極めて重要、効果的と思います。
もう一つは、その上で、具体的な仕事に有機的に結びつくセールスプロモーションですね。相手国のエージェントに乗り込んでいって、具体的な商品を説明し売り込んでいく、そういうセールスプロモーションが極めて重要であると思っております。
今後のビジット・ジャパン・キャンペーンの施策の中では、ぜひともこの広報活動とそれからセールスプロモーション活動をさらに強力に支援するということが必要だと思いますけれども、これにつきまして、政府の見解をお聞きします。
○鷲頭政府参考人 先生御指摘のとおり、私どもも同じラインで考えておりまして、やはりメディアを使って、映像を中心にと先生おっしゃられましたが、そういうPRをするということと、それから、相手国の旅行会社に対するプロモーションとか、あるいは旅行博に出展するとか、そのような形でやる、その二つが非常に有効だと思っております。
それで、やり方としましては、先ほど先生もおっしゃられましたとおり、観光地としてまだ全然知られていないというところについては、例えば東北地方みたいに、割と、九州とか京都なんかに比べますと観光地としての認知度が低いというところにつきましては、積極的にメディアを活用して相手国政府に発信をするということをしておりますし、例えば、韓国からもたくさん来ておられる九州などでは、今度、旅行商品を多様化していくということが多分効果があるということでございますので、そのためには、海外の旅行会社を招請したり、韓国に乗り込んでいってプロモーション活動をしたり、こういうようなことで、日本の地域地域に応じて適切な対応をしていきたいと思っておりまして、自治体とか地方の観光協会などともよく相談しながら、柔軟に施策を展開してまいりたいと考えております。
○遠藤(乙)分科員 ぜひその方向を進めていただければと思っております。
もう一点、このVJキャンペーンを進めるに当たって、国によっても状況が随分違います。また、同じ国でも地域によって随分状況が違いますので、やはり一律の基準でやることは適切ではないだろうと思っておりまして、ぜひとも、しっかりマーケティングをやった上で、国別あるいは地域別のきめ細かな施策を、国土交通省としても、奨励しまた支援する施策をぜひ進めていただきたいと思いますけれども、これにつきましてもお答えをいただきたいと思います。
○鷲頭政府参考人 ビジット・ジャパン・キャンペーン事業、二年目、三年目とだんだん年を重ねていきますと、御指摘のとおり、きめ細かな各国ごとのマーケティングというのをやっていかないといけないというふうに考えております。
当面私どもが今考えておりますのは、基本的に、揺籃期の市場と言っておりますが、先ほども申し上げましたとおり、まだ日本が観光地として余り認識されていない中国とか米国、欧州につきましては、まず、観光地としていいところがあるんですよという意味での認知度向上をするとともに、来るお客さんは、基本的には、まず団体ツアーといったような、基本的なところを見ていただくというような旅行商品の充実に特化をしていきたいと思っておりますし、既に成熟期の市場となっております韓国とか香港、台湾につきましては、東京とか大阪だけではなくて、もっともっと地方への誘客を促進したり、ツアーの中身もいろいろな種類を多様化するとか、あるいはリピーターを確保するためにどうしたらいいかといったようなことを考えていくことだろう、こう思っております。
具体的には、中国とか欧米につきましては、日本の伝統、文化、自然の広告宣伝とか、東京、京都を初めとする代表的観光地の紹介といったようなモデルコース的な旅行商品の造成支援ということに力を置いていきたいと思いますし、韓国、台湾、香港につきましては、幅広い観光資源の紹介と、温泉、ゴルフ、スキーといったような個人旅行商品を中心にリピーターを獲得するという点も含めて、多様な商品造成を中心に取り組むというふうにしております。
今後とも、先生の御指摘もございますので、きめ細かな分析をしながら、適切なビジット・ジャパン・キャンペーンを展開していきたいと考えております。
○遠藤(乙)分科員 ぜひ、きめ細かな施策をより高度化して進めていただければと思っております。
続いて、北関東自動車道につきましてお聞きいたしたいと思います。
北関東自動車道路は、現在まだ建設中でございますが、茨城県、栃木県、群馬県を横断してこの三県を結び、さらには太平洋岸と日本海側を結ぶ、日本列島を横断する極めて壮大な、また極めて重大な計画でございます。全長百五十キロの計画のうちまだ六十五キロぐらいしかできておりませんけれども、早急に完成が待たれるところでございます。
特に、この場合は、採算性も非常に見通しがいいということと、それから何よりも、これが全線開通した場合には地域への活性化効果がはかり知れないほど高いということが言えるかと思っておりまして、地域からも大変期待を集めております。特に、常磐道、東北道、関越道、それから上越道、これを結びつけるわけでございまして、横の連携が極めてよくなるし、北関東地域の交通の最大の大動脈というふうにも考えられるわけでございます。
特に常陸那珂港とも結びつくことは、いろいろな意味で流通面でのメリットもあるわけであります。ある業者さんから聞いたところでは、中国から宇都宮市に輸入をする場合、いわゆるコンテナ一個、これが上海から横浜まで、二日間、四万円で来る。ところが、横浜から宇都宮まで、何と一週間、十万円かかるということだそうでございまして、こういったことは極めて国際競争力をそいでいるということが言えるわけです。
これが実際完成して、常陸那珂港から結ばれ、また日本海にも結ばれますと、時間的、それから費用的コストが大幅に下がって、全体的な国際競争力を大幅に改善する非常に重要な条件になります。したがって、さまざまな流通業、観光業あるいはハイテク産業等にとっても大変重大な環境整備になるわけでありまして、早期の完成が待たれるわけでございます。
そういった意味で、ぜひとも、この北関東道路の早期完成、できれば一日も早い前倒しの完成をお願いしたいと思っておりますけれども、改めまして、北側大臣から、この現状と見通しにつきまして抱負をお聞かせいただければと思います。
○北側国務大臣 道路は、特に首都圏でいいますと、どうしても東京への道路、これはもう早くから整備をされてきているわけですね。こういう放射線の、東京から地方へ、地方から東京へ、これは整備されているんですが、一方で、その横の、環状道路といいますか、そういうのは非常に整備がおくれておる。しかし、そこをしっかり整備していくことは、例えば首都圏の機能というものを本当に効率的に発揮をしていくためにも私は極めて重要であるというふうに思っております。
この北関東自動車道につきましても、そういう意味で、今も委員の方から御指摘がございましたが、物流の効率化に資する路線であると考えておりますし、また、この北関東地域では、工業団地の誘致などさまざまな開発プロジェクトがございます。こうしたプロジェクトを強力に支援するという意味もございます。
さらに、先ほど申し上げましたように、放射状の関越道、東北道等々と連結をしてネットワークを完成するという意味もございますし、さらには、これは、上信越自動車道、中部横断自動車道と一体となって、東京から百キロから百五十キロ圏の関東の大環状道路を形成する路線の要素にもなってくるわけでございまして、非常に私は優先順位の高い道路であると認識をしておるところでございます。
今委員の御指摘にございましたように、早く供用ができますように、しっかり取り組みをさせていただきたいと思っております。
○遠藤(乙)分科員 大臣から大変深い認識とまた心強い決意表明をいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。一日も早く全面供用ができるよう、よろしくひとつお願いをしたいと思います。
続いて、LRTの件につきましてお聞きをいたします。いわゆるライトレールトランジットというものですけれども、これは世界、特にヨーロッパ等で非常に今定着しつつあります。
今、日本の人口が減少し、急速に高齢化が進み、中心市街地が衰退し、あるいはまた、いろいろな環境負荷が非常に大きくなっている中で、私は、このLRTのシステムの導入は、今後の日本の二十一世紀型のまちづくりのシステムとして不可欠なものだろうというふうに認識をいたしております。環境負荷の面、歩いて暮らせる町をつくる、また、本当に親しみやすいユニバーサルデザインの、そういった市民の足として、さまざまな意味でこれは重要なポイントだと思っております。
ただ、やはり採算性の点で、なかなかこれはどの国でも独立採算をしているということはありませんし、非常に公的な負担が大きい。あるいはまた、市民の理解が十分でない面もまだ日本の場合には見られるわけでありますが、ぜひとも、しっかりと国民の議論を踏まえながら、また、認識をしっかりと定着させながら、早くこのLRTシステムの導入を進めていくことが、私は、日本のこれからの社会のシステムとしても重要な施策であると思っております。
その意味で、国土交通省としても、このLRT導入につきましては非常に前向きであるというふうに理解をしておりまして、また、最近は、非常に優秀な人々によるプロジェクトチームを立ち上げたというふうにも伺っておりますが、国土交通省としてのこのLRT導入に向けての施策について、ぜひ御説明をいただければと思います。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。
次世代型路面電車でございますLRTは、都市内交通の円滑化に寄与するとともに、交通弱者に優しく、エネルギー効率にすぐれた公共交通機関でございますが、加えて、今先生御指摘のとおり、まちづくりの観点から見ましても、中心市街地の活性化でございますとか、環境と共生した持続可能な都市づくり、こういうものを進める重要な都市の装置として位置づけて、その普及を促進していく必要があると考えております。
今御指摘のとおり、LRTの整備に当たりましては、初期投資、維持管理費など、採算性、コストの問題がございますし、また、地域住民を初めとした関係主体間の合意形成等が課題となっているところでございます。
このため、これまでもさまざまな助成措置等を通じて支援してまいりましたが、さらなる整備促進を図るため、国土交通省では、平成十七年度から新たに、地方公共団体、LRT事業者等で構成する協議会が策定したLRT整備計画に基づくLRTの整備に対して、関係部局の補助制度を同時に採択するLRT総合整備事業を創設し、また、その一環として、低床式車両等に対する補助を拡充したLRTシステム整備費補助金の創設をこのたびの政府予算案に盛り込んでいるところでございまして、今後とも、これらの支援制度等を活用して総合的な支援を図ってまいりたいと思います。
○遠藤(乙)分科員 国土交通省の非常に前向きな姿勢を私は高く評価いたしております。
ただ、現実的に、これを日本の各地域で導入していくのにはまだまだ時間がかかるし、住民の間でそういった共通のコンセンサスをつくることが非常に大事だと思っておりますが、その上に、特に採算性、これがやはり何といっても大きな障害になるんだろうと思っております。現実的に、LRTだけで独立採算をすることは世界じゅうでも例がありませんし、どの国もかなり大幅な公的補助をしている。なぜ公的補助をしなきゃいけないか、そこら辺の説明というものは極めて重要であるかと思っております。そんな点も踏まえ、これから国土交通省のリーダーシップをぜひとも期待したいと思っております。
そんな中で、私の地元であります宇都宮市も従前からLRT推進計画を検討してきております。宇都宮市の場合には、まだ過去において路面電車の経験がなかったわけでありますけれども、やはり急速な中心市街地の荒廃、あるいは自動車、モータリゼーションによる環境負荷の増大を踏まえまして、やはりLRTの必要性を認識して、今、市民の中でも徐々にそういった運動が高まりつつある状況にあります。従来も国土交通省が調査費を補助していただいた経緯があるわけでありますけれども、もう一度、二十一世紀の新しいまちづくりという視点から、ぜひともこれをさらに進めていきたいと地元では考えているところでございます。
そういったことで、この宇都宮市のLRT計画につきまして、国土交通省はどのように認識をされ、また、今後どのように支援をしていただけるか、この辺につきまして国のお考えをお聞きしたいと思います。
○竹歳政府参考人 宇都宮市は栃木県の県都でございまして、業務、商業の中心都市として非常に重要な役割を担っているわけでございますが、軌道系の交通機関が整備されていないということで、慢性的な交通渋滞を初めとするさまざまな課題を抱えております。このため、交通渋滞の緩和、環境に優しいコンパクトなまちづくり、さらに中心市街地活性化の観点から、LRTの新設計画が栃木県、宇都宮市において検討されているところでございます。先ほど先生御指摘のとおり、国土交通省としても調査費の補助を行うなど支援を行ってきているところでございます。
県、市から具体的な事業化の要望はまだ来ておりませんが、今後地元において事業化の方向で検討がまとまれば、積極的に対応してまいりたいと思います。
また、先ほど、コストの問題、公費の援助をもっとすべきだというお話がございました。一般会計のみならず、やはり道路特別会計からも支援をしまして、これがきちっと、市民の足として、また、まちづくりの観点から推進されるように、我々努力してまいりたいと思います。
○遠藤(乙)分科員 非常に力強いお言葉をいただきまして、感謝をしたいと思います。ぜひとも、地元でもしっかりと考え方をまとめて、改めてまた国に支援をお願いしたいと思っておりますので、その際はひとつよろしくお願いを申し上げます。
続いて、最後のテーマになりますが、水害対策の件ですね。
栃木県には川もたくさんありますけれども、那珂川というのがございます。これは、栃木県それから茨城県にかかる大きな川でございまして、非常にさまざまな魚が生息し、美しい川であって、そういった意味では自然環境の上からも非常に重要なものでございますけれども、蛇行が非常にきつくて、そのために、豪雨となるとたびたびはんらんを起こして大きな被害を生じさせております。過去にも何度かそういった被害があり、栃木県だけではなくて茨城県の方でも、水戸の近辺等も大変な被害に遭ったことがありまして、かつて激甚災害の指定を受けたこともあるわけでございます。
そんなことで、特に昨今、地球温暖化の影響でしょうか、非常に集中豪雨等が来ることが多くなりまして、そのたびに住民から不安の声が非常に寄せられておりまして、那珂川の水害対策はどうなっているんだ、どういう計画でいるんだということを、住民の人々から、各地からそういった不安の声が非常に寄せられております。
国土交通省としましても、平成九年の河川法の改正によりまして、今後特に水害対策を計画的に、総合的に取り組むという視点から、基本計画と整備計画の策定が義務づけられているわけでありますが、那珂川の場合、非常におくれているんではないか。また、全国的にもそういった基本方針と整備計画の策定がおくれているという声があちこちから聞かれるわけでありまして、今、災害に強い国づくりというのが、大きな国民的、また国の課題になっておるわけでありますから、ぜひとも、これにつきまして一段の力を入れてスピードアップをお願いしたいということでございます。
まず、この那珂川の件に限ってで結構でございますけれども、この整備方針、整備計画の策定についてどうなっているのか、どのようなスケジュールで進めるのか、国側から御説明を得たいと思います。
○清治政府参考人 那珂川についてのお尋ねでございますが、今お話ございましたように、激特事業、昭和六十一年に採択されまして、主に水戸の方でございますが、改修をしております。また、平成十年八月、記憶に新しいところでございますが、那須の方で大変な集中豪雨がありまして、大災害があったわけでございます。これに対しまして、災害復旧助成事業でありますとか、復緊事業と我々呼んでいるような事業を組み合わせまして、上流の方につきましてはかなり改修が進んだところでございますが、御指摘のように、中流あるいは下流の方でまだ改修が進んでいない状況にございます。そういうようなことを踏まえまして、最近の豪雨の傾向も踏まえまして、現在、基本方針の見直し作業を行っているところでございます。
現在持っております工事実施基本計画でございますが、百分の一の計画でございまして、基本高水のピーク流量が八千五百トン、野口という地点でございます。計画高水流量が六千六百トンということで、千九百トンにつきましてはダムあるいは遊水地等で調節をするということになっているわけでありますが、現在、このダムの事業につきまして、ダムがどの程度きくのかということでありますとか、それから、現地にどのような影響があるのか、また、事業を実施する地点について妥当かどうか、こういうようなことを検討しておりまして、主にダムの関係の見直しが懸案になっているわけでございます。
現在、下流の方では、橋のかけかえ、それも、JRの水郡線だとか、それから国道六号の水府橋、こういう大きい事業にかかっているわけでありますが、中流域におきましては、無堤部の解消、それから遊水地の整備、こういうこともあわせて進めておりますが、計画との整合性という意味では、基本方針を早期に定めまして整備計画の策定にかかっていかなければならないというふうに考えております。
○遠藤(乙)分科員 計画の策定、一生懸命やっていることは理解をしますが、現地の住民の人から見ると、何も方向性が見えない、一体これはどういう方針で、どういうことをやって水害を抑えようとしているのか、それが全く見えないというのが現地の不安のもとになっているわけですね。したがって、ちょっと行政側の、一生懸命努力はしていると思いますけれども、そのやり方と現地住民とは大きなギャップがある。
特に、説明責任、行政の説明責任という点でこれは不備があるんではないかと私は思っておりまして、せっかく努力をしているのであれば、節目節目に住民に対して、多分全体的にはこういうことになるけれども、まだ検討中だけれども、このように進めていきたい、このように大体考えていますという中間的な説明をむしろきめ細かくやった方が、これはやはり住民の不安感を取り除く上で大事かと思うわけですね。
そういった意味で、今後、そういった整備方針、また整備計画の策定をスピードアップするとともに、節目節目に、あるいは住民の側から要望があれば、きちっと親切な説明責任を果たすということも非常に重要かと思いますけれども、この点につきましてお考えをお聞きしたいと思います。
○清治政府参考人 整備計画をつくるに当たりまして、地域住民の方々の御意見をお伺いすることは非常に重要だと思っておりますので、今実施中の工事につきましても、年度年度その事業の内容等について説明を申し上げましてその都度御意見等を賜るような場がございますが、なお、全体の計画がどうなっているのか、どういう方向に行くのかということにつきましては、説明責任を果たすことが重要だと思っておりますので、節目節目にそのような努力をしてまいりたいと思います。
○遠藤(乙)分科員 今のお言葉を非常に私は評価します。ぜひ実行していただきたいということで、もし現地でそういった要望があれば、またしかるべく事務所にもつないでいきたいと思っておりますので、その際はよろしくひとつ対応をお願いしたいと思います。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
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