平成十六年三月十九日(金曜日)
午前十時開議

○遠藤(乙)委員 公明党の遠藤乙彦でございます。
シャルマ代表には、東ティモールの経験と教訓について非常に示唆に富むお話をいただき、大変ありがとうございました。時間も限られておりますので、三点にわたって短く御質問をしたいと思います。
第一点。シャルマさんの御発言を伺った印象は、紛争地域において人間の安全保障を実現していくためには大変幅広い協力が必要であるということでありまして、特に、PKOとODAを統合していくことは大変重要だという印象を得ました。多分、この方向性は日本として比較優位を持った分野であり、これからも積極的な貢献ができると思いますけれども、国連の場において、PKOとODAの統合ということについてどういった議論が行われているか、まずこの一点をお話しいただきたいというのが第一点です。
それから、第二点。日本はPKOに参加して十年たちました。日本では運転免許初心者は若葉マークと言いますが、この十年間、日本は若葉マークのPKOで、非常に慎重で限定的な条件で参加をしましたが、これからは、中級者、上級者を目指してグレードアップする段階に来ております。そのためにはどういうことをしたらいいのか、具体的な点につきましてシャルマさんのアドバイスをいただきたい。第二点です。
それから、第三点。こういった平和協力をするについては非常に高い資質あるいは幅広い能力が要ることは、今のお話を聞いてよくわかりました。そういった意味で、そういった目標のために人材育成ということは大変重要なことだと思います。日本においてもこれからそういった点に取り組む必要があると思っておりますが、具体的な平和協力に向けての人材育成のカリキュラムやプログラムについて、あるいはシステムについてどういったアドバイスがあるか、この点につきお聞きしたいと思います。
以上、三点です。
○シャルマ参考人(通訳) まず、PKOとODAの統合ということでありますけれども、きちっと統合されたという意味でのプログラムが今あるということではないと思います。私が知っている限り、そのようなプログラムはありません。
しかしながら、今安保理が認識をしておりますのは、PKOというのは概念として少し進化をしてきた、そしてPKOというのは、PKOそのものというよりも、国家建設、ネーションビルディングというような分野にも入ってきているというふうに認識されていると思います。何とならば、どんなに平和を維持したとしても、そこに持続可能性あるいは耐久性というものがなければ、せっかくつくったものもそれは持続しないわけであります。
そういったことのために、例えば人道支援とか開発支援、あるいはいろいろな団体、組織がやっているような活動、そういったものを統合して、そしてもっと有機的な計画にして、ある地域に、あるいはある国家に対してそれを適用していくというような考えが今生まれつつあります。
こういったことが今認識として行われておりますけれども、これは何もPKO、ODAを統合しようということを目的としてやっているのではなくて、あくまでも首尾一貫したことをやりたいと思えばこうなるという意味で、今そういう認識があります。
二番目の質問でありますけれども、日本が、これまでやってきた平和維持活動を卒業して、もっと高いレベルの任務を与えられるようになるかどうかということについてなんですけれども、私の提案をいたしました中にいろいろなことを言いましたけれども、まさにそのことも勘案した上で私が提案を出しているわけであります。
というのは、世界の各地でPKOがいろいろと行われておりますけれども、そういったいろいろ行われているPKO活動の中で、東ティモールで行われている平和維持活動というのは、実際に紛争に巻き込まれる可能性が最も少なく、交戦に至らなければいけないという可能性も少なく、摩擦の可能性も一番少ないような状況だと思うからであります。
でありますからこそ、ぜひ日本には、そのかかわり方を拡大していただくことを検討することが可能であるような環境がまさにあそこにあるということを考えまして、ぜひ御検討いただきたく、あのような提案をさせていただきました。
次に、最後の質問ですけれども、平和協力、平和維持のための能力をどうやって育てるかという問題ですが、国連の中にUNITARという組織がありまして、そこで訓練コースが提供されております。それから、いろいろな国々にも平和維持センターというのがありまして、それぞれのセンターが訓練コースを提供していると思いますが、国連の平和維持局に御連絡をいただければ、どういうコースがあるかということに関しましては情報を提供できるはずです。
○遠藤(乙)委員 大変ありがとうございました。
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