平成十一年十一月九日(火曜日)
午前十時四分開議
○遠藤(乙)委員 公明党・改革クラブの遠藤乙彦でございます。
両大臣初め、答弁者の方、大変長時間にわたりまして御苦労さまでございます。今国会は別名中小企業国会とも言われまして、最重要のテーマとして、今中小企業問題が議論されているわけでございます。両大臣とも大物大臣をそろえ、また政務次官の方々も粒ぞろいの精鋭をそろえまして、期待するところ大でございまして、大変ハードなスケジュールでございますが、ぜひとも頑張っていただければと思うところでございます。
さて、既に同僚議員の方々からいろいろ質問が出ておりますので、若干重複を避けて、少し違った角度からお聞きをしたいと思っております。
理念の問題につきましては既に御答弁がございましたので、少し角度を変えまして、今国会、特に国民の方々、また中小企業の方々、大変長引く構造不況で疲弊をしておられまして、一刻も早く何とかしてほしいと切実な思いで見詰めているわけでございまして、そういった方々に対して、政府として今回の中小企業問題、国会審議を通じてどういうメッセージを送ろうとされているのか。非常にそもそも論になりますけれども、これは両大臣にお聞きしたいと思っておりますが、まず深谷大臣にお願いしたいと思います。
○深谷国務大臣 一つは、何よりも景気回復が大前提でございます。一月から三月のGDPのプラス、それから四月から六月にかけて、若干訂正はしましたけれども、プラス傾向にある。来年は〇・五%以上の数値を出そうということで今努力中でございますが、ようやく明るみが出ましても、まだ設備投資その他もろもろ問題が残っていますし、雇用の問題もございます。為替もあります。片時も油断できませんので、経済対策を今国会できちんと出して、一層のてこ入れをしていこうと思っているわけでございます。
一方、中小企業というのは、旧来からの物の考え方でいきますと、何回も申し上げておりますが、大企業対中小企業という対比で物を見て、近代的か非近代的か、そういう差で、それを埋めるのが格差是正だ、こう考えていましたが、そういう後ろ向きでなくて、もっと積極的に、経済の動向を見ながら、中小企業が活力を出して先頭に立っていただくような、そういう状況に持っていきたい。そのためには、中小企業の持てる技術だとか意欲だとか、そういうものに国が正面から四つに組んで対応できるような形にしたい。それが中小企業に対する物の考え方の大きな転換だ、そんなふうに考えているわけでございます。
同時に、重要なのは、だからといいましても、まだまだ自助努力ができないような小規模の皆さん方もおられるわけでありますから、この方面に関しては手厚い、先ほどもお話がありましたような心の通った対策をとっていくことが大事だと思っております。
○堺屋国務大臣 まず申し上げたいのは、中小企業こそ夢と希望と勇気の宝庫だと思っております。
今まで、中小企業はだんだんと大企業に侵食されてなくなっていくというような思想がありました。したがって、何とかこれをカバーして支えていかなきゃならぬということでございますけれども、今見ますと、八〇年以降、アメリカでもドイツでも物すごい勢いで中小企業がたくさん出てきている。この知恵の時代こそ中小企業に大きなフロンティアを与えたんだ。だから、中小企業の皆さんも夢と勇気を持ってやっていただきたいし、これからどんどんと企業を起こして中小企業に入っていただきたい。それは、単にハイテクだけではなしに、家事のアウトソーシングのような、生活に密着したところにもたくさんの働き口があるんだ、そういう夢と希望を持って、勇気を持って当たっていただきたいと申し上げたいと思います。
○遠藤(乙)委員 両大臣から大変力強い、また希望を与えるような御発言をいただいて、大変心強く思っているところでございまして、政府側としては、今の両大臣の御決意、またビジョンに沿って、ぜひとも実質のある中小企業政策を展開していただきたいと強くお願いをする次第でございます。
そこで、まず堺屋長官にお聞きしたいんですが、今、現場の中小企業の最大の思いは、一刻も早く景気回復を何とかしてくれ、これが率直なところなんですね。もうこれ以上不況が続くと本当に沈没、倒産という状況でありまして、少しでも仕事を欲しい、何とか景気回復をというのが実は最大の願望であることは、私は現場を回って肌身で感じております。
そこで、ずばりお聞きしますけれども、長官といたしまして、景気回復宣言はいつになるか、そしてまた、どういう状況になったときにそういった景気回復宣言ができるかということをまずお聞きしたいと思います。
○堺屋国務大臣 景気は一時よりは、去年の今ごろに比べますと幾分よくなってきた。中小企業の経営者の方々の見方も幾分よくなってきたというものの、非常に依然として軟弱な状態でございます。ここで政府といたしましては、経済新生対策をとりまして、もう一押し二押し景気を振興していきたいと考えております。
景気がいつになったら回復宣言ができるのだということでございますけれども、回復宣言というのは、そういう言葉は使っておりませんが、やはり景気がよくなったと実感してもらえるというのは、消費が伸び、続いて設備投資がやはり回復するときだろう、こう考えております。
現在、大変設備が多いのでございますけれども、別の分野で、今過剰になっている分野ではなしに新しい分野でそろそろ出てきている気配がございます。これが本格的になる、それまで政府としては需要を支えていかなければならないだろうと考えております。
○遠藤(乙)委員 今三党協議でもまさにそういった考え方で、ことし、来年で何が何でも景気を回復させるという強い決意に立っておりますが、ぜひとも政府側としてもその点御配慮いただければと思っております。
今、両大臣から大変見識に富んだ、また力強い御決意があったわけでございますが、私自身も中小企業の見直し、理念の見直し、大変重要なテーマであると思っております。
私自身の思いとしては、今までの日本の特に明治以降の近代化、追いつき型発展を目指してきたものであった、それが今完全に条件がもう失われて、このままでは日本再生はできないという状況でありまして、その追いつき型発展のシステムをどうやって創造革新型に変えていくか、これは大変な作業に取り組まなければいけない、中小企業問題もまさにその一環としてどう位置づけるかということではないかと考えております。
追いつき型というのは、ある意味では先行するモデルがあって追いつくのはそれほど大きな努力は要らない。だけれども、モデルがない場合、例えば欧米型のモデルがもう今ないわけですけれども、そういったものをどうつくり出してどう二十一世紀型をつくるかということは至難のわざであって、追いつくのと新しいものを創造するのとは全然次元の違う話であるぐらいに私は思っております。
特に日本の場合には、追いつき型発展というのは、長年歴史の中に組み込まれた遺伝子と言ってもいいわけで、単に近代経済発展のみならず、そもそも言えば律令国家の時代、七世紀、八世紀の律令国家時代以来、周辺の国々をモデルにして追いつき型をやったわけであって、大変深くこの追いつき型という遺伝子が組み込まれていて、これを今根底的に遺伝子組み換えをしなければいけないということで、それは意識の問題、教育の問題まで掘り下げていかなければ本当のシステムというものはできないというふうに考えておるわけでございます。
そういった意味で、この中小企業、大きな星でございますので、ぜひともそういった視点に立って御努力をいただきたいと思うところでございます。
そこで今度は、総括政務次官にお伺いいたしますけれども、今回の新基本法の中ではベンチャー支援を新たに位置づけております。今回ベンチャー施策を重点施策として積極的に講ずることは私ども大変賛成でございますけれども、政府の見解、なぜそういうふうにしたのか、どういう展望を持っているのか、改めてお聞きしたいと思います。
○細田政務次官 最近の企業の状況を見てみますと、従来型の大企業が次々に大きな問題を起こしております。経営上の困難にも逢着しておりまして、他方、マイクロソフトのビル・ゲイツを例に出すまでもなく、情報関連産業とか、あるいは小売業の中でも直接インターネットを使う産業とか、それからインターネット関連のソフト産業とか、新しい企業が次々に出てきているわけですね。
これは、今までは聞いたこともないような企業、こういう創業をどうやって政策の中で取り込めるかということは長い間の懸案で、最近の懸案であったわけでございますが、現行のベンチャー施策あるいは創業支援策を見ても随分、平成七年、八年、九年、十年とできてきております。あるいは貸し付けに、あるいは出資に、あるいは税制、そしてまたあるいはソフト支援、研修、そういった面で次々に出てきております。
したがいまして、ベンチャーというのはなかなか育てていくのは大変でございますけれども、施策の活用によりまして、新しい芽が出ますようにこれからも一生懸命育ててまいりたいということがいわばすべてでございまして、ただ、なかなかこれまでにノウハウが蓄積されておりませんので試行錯誤しておりますけれども、委員の先生方からも、各党からも、いいお知恵がありましたらどんどん採用させていただきたいと思います。
○遠藤(乙)委員 このベンチャーの問題、今まで何度もブームになって、その都度騒がれてきて、なかなか実行が伴わないというのが現実ではなかったかと思っております。
ただ、今回の日本のそういった二十一世紀に向けて新生ということを考えますと最重要のポイントであると私は考えておるわけでございまして、今までのいわゆる市場というものを、特にその創造的機能をどうやって活性化するかという一言に尽きるわけなんですが、従来の経済学教科書は非常に資源の最適配分といったプロセスばかり重視をして、どうやって新しい技術や新しい製品が起こり、どうやって市場というものが今日まで創造的な文明をつくってきたかということは、この分析はほとんどされておりませんので、むしろそういった問題こそが大変重要ではないかと私は個人的に考えているところでございます。
そんな中で、ベンチャーというのは実は最も重要なポイントになるわけですけれども、いろいろなネックが実は日本の社会にあると考えられます。幾つかありますが、特にその一つは金融のあり方ですね。今までの日本の金融というものが担保主義であって、担保をとって貸すということが基本的に行われてきたために、本当に潜在的な可能性のある個人やまたプロジェクトに対して融資をするということは余りなかったわけで、それがこのベンチャーの大きな発展の足かせになってきたというふうに私は認識をしております。
そういった意味で、これからの融資のあり方は、やはり特にベンチャーに対しては担保主義ではなくて、プロジェクトファイナンスといいますか、そのベンチャーの持っているさまざまな経営理念、ノウハウ、内容、キャッシュフロー、そういったものに着目をして、しっかりと審査をして、それが本当に信頼性のあるものであり発展可能性があれば、それに信頼して貸していく、そういう方式をとる必要がぜひとも必要ではないかと思っております。
そういう意味で、これは茂木政務次官にお聞きしたいと思いますけれども、プロジェクトファイナンス方式の活用ということにつきまして、どういう見解をお持ちか、ぜひお聞きしたいと思います。
○茂木政務次官 遠藤委員御指摘のとおり、担保至上主義の融資、それから与信体制、こういったものを明らかに見直すべき時期に来ていると思います。特に、御指摘のベンチャー企業は、一般的に担保力が乏しいために、どうしても特にアーリーステージ等々で資金調達に支障を来しているのが現状であると考えております。
そこで、従来から行っております融資はもちろんでありますが、成長性のある企業が担保なしで発行します社債を政府系の金融機関が取得する、こういう形態も今後は活用していくべく、新しい制度を中小企業金融公庫に創設しようと考えております。また、新しいサービス産業でありますが、ソフトウエアであったりとか特許権等の知的財産、これに対しましても担保設定というものを積極的にこれからは活用することを考えていきたいと思っております。
この制度は、ベンチャー企業を含む成長性のある中小企業に対し、将来の事業から生み出される収益というものに着目をしましてその資金需要に的確に対応するもので、委員御指摘の点とほぼ合致しているのではないかな、こんなふうに考えておりますし、今次の補正予算におきましても所要の予算措置を要求すると同時に、今国会に所要の法律改正案を提出すべく検討を進めているところであります。
○遠藤(乙)委員 私は、現実的にこのプロジェクトファイナンス方式、茂木次官にもう一つ、これは事前に通告してありませんが、プロジェクトファイナンス方式というのは非常にこれは有効なあれだと思います。
もう一つは、私は、今の雇用情勢とも関連して、既にその芽は出ておりますけれども、新規の雇用に対する助成金ですね。これはもっと大幅に活用していいのではないか。そういったベンチャー企業が新たに雇用を拡大していくのについては大幅にこういった助成金を出していくような、既存の雇用ではなくて新規に拡大する分についてそういった補助金を出すことは、これは雇用問題の解決にもなるし、またそういったベンチャーに対しても大きな支援になると思いますので、ある程度このターゲットはセレクトしながらも、そういう方策を弾力的に活用することは非常に効果的であろうと。したがって、プロジェクトファイナンスとこういった新規雇用に対する助成金の組み合わせというものは、これはかなりの起爆剤としてベンチャーを支援できるかと思っております。
そういうことで、ちょっとこの雇用助成金という問題につきまして、通告はしておりませんが、茂木次官の御見解をお伺いいたします。
○茂木政務次官 大変いい提案だと思って、前向きに検討させていただきたいと思っておりますが、中小企業の場合、施策としまして、プロジェクトファイナンス等々を含めた融資の問題、それから税制の問題、そして補助金の問題、この三つを有機的に組み合わせていく、このことが重要だと考えております。
例えば、特別保証制度を延長させていただいて、拡大をさせていただくわけですけれども、従来の貸し渋り対策、これを基本といたしますが、同時に、雇用の増大であったりとか建設的な努力に対しても対象要件に加える等々の積極的な対応も図ってまいりたいと考えております。
○遠藤(乙)委員 今、ファイナンスの問題を申し上げました。
もう一つ、あるいはもっとより本質的なネックは、先ほども委員の方から御質問がありましたが、教育、文化の問題、意識の問題ではないかと思っておりまして、ベンチャー文化といいますか、そういったものはまだ日本にはほとんど育っていないということが根底的なネックであろうと私は感じております。
特に日本の教育、近代の教育というのが、追いつき型を主眼としたために、どうしても知識偏重ですね。既存の知識をどうやって効率的に注入するかというところに主眼が置かれまして、知識偏重、画一型、偏差値型になったわけで、ある意味では、これは追いつき型には非常に効率的なやり方かもしれませんけれども、これからのベンチャー、創造革新型にとってはむしろ逆にネックになってくるというふうに考えるわけですね。
むしろ、教育あるいは思考方法としては、何が問題であるかを認識、識別し、どう解決するか。問題解決型、そういった思考をつくらなければ、創造的な問題解決型の教育、思考というものを定着させなければならないだろうと考えております。これは何もベンチャーに限らず、あらゆる分野にわたって必要なものであると考えておりまして、そういった意味では、教育改革は抜本的な改革が必要だというふうに考えております。
特にベンチャーが新しい仕事を始めるためには、どういう新しいニーズが起こってくるかといったことを先見性を持って見る必要がありますし、またどういう商品が売れるか、ネーミングも考える必要がありますし、また、どういうタイミングでそれをやるか、非常にクリエーティブな判断が必要になってくるわけでございます。今までの日本の学校教育からは期待できないものばかりでございまして、ベンチャーを育てるためには、日本経済を再生させるためには、教育との連動、教育改革との連動が不可欠だということをぜひともこれは認識していただければと思っておりまして、この点につきまして通産大臣の御見解を伺います。
○深谷国務大臣 遠藤委員の御指摘は、全く同感でございます。
やはり今までの教育というのはどちらかというと記憶、暗記型でございまして、物をクリエーティブに考えていくということではないというところに日本の教育の問題点もありました。そこで、例えば創業精神を涵養するとか、国民意識全体の改革をしていかなければならない。その場合に、一番基本は教育だなというふうに考えます。
幸いといいましょうか、本年より、企業家精神涵養のための教材開発とか、学校と産業界との交流促進事業というのが行われるようになってまいりましたので、私は、文部省とよく相談しながら、そういうチャレンジ精神といいましょうか、そういうことを子供の教育の中にきちっと入れるようなことを考えていかなければならないというふうに思っています。
同時に、国民全体が、創業あるいはベンチャーということに対してもっと歓迎ムードで迎える、むしろこれをみんなで支えるんだという意識になっていくこともとても大事だと思っておりますので、教育改革と一般の国民の意識改革というのが同時に進められなければならないと考えます。
○遠藤(乙)委員 同じ質問でございますが、堺屋長官も大変高い見識を持っておられますので、ベンチャーと教育改革あるいは学校教育というテーマで、短くて結構ですので、ひとつお話しいただければと思います。
○堺屋国務大臣 教育の問題は、日本は規格大量生産をつくるために、できるだけ辛抱強くて、協調性があって、共通の知識があって、そして独創性と個性のない人間をつくったんですね。これが規格大量生産の世の中で一番使いやすかった。また、そういう人がいい成績をとるような試験、教育方法をとってまいりました。
これからベンチャー企業を起こし、新しい創造性を高めるとしますと、今の教育とはちょっと評価の違うようなものがやはり登場してこなきゃいけないのじゃないかと思っております。その点、最近、若い人たちも大分変わってまいりましたし、また一部では、学区制を廃止して選択制の小中学校をつくるというような地方自治体も出てまいりました。さらに、二〇〇二年には全部の学校にインターネットが通りまして、相互に情報交換が行われる。そうなりますと、従来の一律ではなしに、かなり多様な知識が出てまいりますので、いい影響があるのじゃないか。産業と教育とが一体化して前進できるというようなことも考えております。
○遠藤(乙)委員 両大臣から大変力強い御決意を伺って、心強く思います。
三党協議の中でも教育改革国民会議を設置することが合意され、政府もその方針でございますので、ぜひ両大臣とも、ベンチャー、日本経済再生と教育改革という視点からも大いにひとつリーダーシップを発揮していただければと、心からお願いする次第でございます。
続いて中小企業対策、今見直しを行っておりますが、本来、製造業のみならず小売業とかサービス業とか、また福祉あるいはリサイクルとか、いろいろな分野にこれからそういったベンチャーあるいは中小零細企業が進出していくべきであります。
そういった幅広い視野、また未来志向を持った視点からこの見直しをしていく必要があるかと思っておりますが、これは若干の印象として、何となく、今の中小企業政策が製造業を中心に引き続き考えられているのではないかといった印象が一部あるやに見受けられますので、この点につきまして、これは政府参考人に伺いますが、果たしてそういうことなのか。
それとも、もっと新しい、二十一世紀型の産業構造を視野に入れた、例えば福祉とかリサイクル、あるいはさまざまなサービス産業、そういったことも視野に本格的に入れたものであるのかどうか。そこら辺につきまして政府参考人にお伺いいたします。
○岩田政府参考人 創業やベンチャーを含めまして中小企業施策の対象につきましては、当然のことでございますが、製造業に限ったものではございません。
諸外国の例を見ましても、小売業の中における新しい業態の開発でございますとか、サービス業の分野においては大変広範な分野で創業が行われ、そこで非常に新しいサービスの提供が行われております。また福祉でございますとか、あるいは環境産業の分野と申しますのは、恐らくこれからの日本の経済全体の中におきましても成長のかなり期待できる分野でございますし、そういうものを中小企業の形でこれに取り組まれるのは、国民経済的にも期待をされますし、また十分に期待ができるものであるし、これを大いに支援していくことが必要ではないかと考えております。
○遠藤(乙)委員 二十一世紀型のことを考えますと、いずれにしても、三党合意でも循環型社会元年というふうに言っておりますし、そういったリサイクル型、あるいは第四次産業というふうにも言われるかもしれませんが、そういったものは実は大変潜在的な可能性が高いと思われますので、ぜひ、そういった分野にも大いに中小零細企業を活用するような施策を展開していただくよう要望したいと思っております。
さらに、現実に創業していくあるいはまたベンチャーを起こしていくに当たって最も現実的に効果的なのは、やはりアドバイスをどうしてあげるかということですね。起業したいという人はかなりたくさんいますし、そういったチャレンジングな精神を持った人は相当多いわけでございますけれども、なかなかそういったノウハウや経験がないわけでありまして、現実的にベンチャーを促進していくためには、そういう経験のある、ノウハウのある人がアドバイスしてあげる、これが実は大変重要ではないかと思っております。私の地元も、実は大田区なんですが、職人かたぎの人が多くて、技術については非常に強い関心がありますが、営業とか広報とかネットワークとかはなかなか経験がないというのが現状でございまして、そういった分野を含めて、適切な具体的なアドバイスをしてあげることが非常に大事だと思っております。
そういった意味で、三百拠点のカウンセリングをやっていくということでございますが、具体的にどういう人材を集め、どういう機能を持たせていくのか、そういった点も含めましてお聞きしたいと思います。
○細田政務次官 遠藤委員がおっしゃいましたように、中小企業に対するアドバイス等の支援事業を担当する人材の育成というのは非常に重要でございまして、現在は中小企業大学校におきまして、創業を支援する者を養成する研修、創業者支援指導者研修と言っておりますけれども、これを実施しておりまして、今後とも、適切な支援が行える人材の育成に努めてまいる所存であります。
また、昨年十二月に成立いたしました新事業創出促進法のもとで、地域における新事業創出の観点から、産業支援人材を活用する体制、いわゆる地域プラットホームも整備しております。今のところは二十二県及び三市に整備をされておりまして、着々と準備が進んでおるわけでございます。
さらに、中小企業の基本的な政策のあり方の見直しに伴いまして、中小企業の自助努力の支援等の観点から、公認会計士、中小企業診断士等の民間能力を最大限に活用して、創業・ベンチャー企業に対しアドバイス等を行うための体制、これは都道府県ごとの支援拠点の整備を検討しております。
○遠藤(乙)委員 続いて、特別保証制度につきまして一言伺いますが、昨年秋の特別信用保証制度の創設、二十兆円の枠というのは大変大きな効果があったかと思います。これによって大量倒産、大量失業が避け得たということで、救命、おぼれかかった人を助けるという意味では大変大きな効果があったかと思っております。
また今回、通産大臣がさらにこれを一年間延長し十兆円の枠を追加するということを発表されましたことは、私ども、実は公明党自体が党大会で、基本政策として一年の延長と十兆円の追加枠ということを申し上げたもので、これは一〇〇%、満額回答をいただいたことで、大英断であるとして大変高く評価をしたいと思っております。
ただ、問題は、今後この運用でございまして、こういった信用保証枠の問題、現場の窓口等ではなかなか硬直的であるとか、あるいは銀行の側におきましてもなかなか思ったように融資をしてくれないとか、いろいろな問題が実はありまして、こういった運用面を極力改善し、柔軟に対応することがこの制度の趣旨を最大限に生かす方向でございますので、その点につきましてどのような措置を講じていくのか、これは政務次官にお伺いしたいと思います。
○茂木政務次官 現場での運用についてのお尋ねでございますが、まず一つ重要なことは、融資に対する姿勢とか態度という問題でありまして、各信用保証協会の保証に対する姿勢として、過度に消極的にならないようにきっちりした対応をしていく。こんなことから、今次の補正予算におきまして、信用保証協会に対し補助金措置として九百億円を要求しているところでございます。
それから、現場の問題でありますが、私も幾つかの地域の信用保証協会を見てまいりました。昨年の十月一日から始まりましたこの保証制度、随分現場でも御苦労されて、この一年で経験を積んできている、こんな実感を持っております。
ただ、貸し渋り対策としての本制度の本旨が、現場においてもさらに委員御指摘のように全うされるように、今後とも保証手続の迅速化の問題、それから窓口における親身な、そしてプロフェッショナルな対応等々につきまして指導を行い、的確な運用を確保してまいりたい、このように考えております。
○遠藤(乙)委員 ぜひとも、きめ細かい、また柔軟な対応をお願いしたいと思います。
最後に、ちょっと時間がなくなってきましたので、商工ローンの問題、先ほど出ましたけれども、改めて、これは政府系金融機関の融資が円滑にいっていない、そこにやはりこういった商工ローン問題が出てくる大きな背景があるということは共通の認識ではないかと思っておりまして、この点につきまして通産大臣に、この認識とそれからどうこの問題に取り組んでいくのか、お聞きをしたいと思います。
○深谷国務大臣 商工ローンが数々の社会的問題を惹起しているということに対しては、大変遺憾に思っております。また、商工ローンを利用する方たちのいわば認識ということも、とても大事なことではないだろうかと思います。
一方で、遠藤委員が御指摘のように、政府系金融機関の応援が十分でないからそうなっているのだという御意見も私は一つの御意見ではあるとは思っておりますが、しかし、政府といたしましては、平成九年以来何回も、経済対策を受けて特別貸付制度の創設や拡充等その措置を行ってまいりましたし、また信用保証協会の、先ほどから出ておりました特別の融資なども実施してまいった次第でございます。
そういう成果がございまして、例えば、倒産件数は大幅に減ったとか、あるいは昨年来の民間金融機関の中小企業向け貸出残高が減少している、そういう中で、信用保証協会の保証残高や政府系金融機関の貸出残高が着実に増加している。こういう数字を見ますと、必ずしも政府系金融機関が足りなかったという御指摘には当たらないようには思います。
しかし一方では、商工ローンの問題がこれだけ大きな社会問題になっておるわけでありますから、これに対する対応と、政府系金融機関がさらに中小企業を支える役割を果たすために全力を挙げるべきだと思っております。
○遠藤(乙)委員 持ち時間がなくなりましたので、私の質疑は終わりますが、一言。
中小企業問題、今議論をしておりますが、基本的には中長期の構造改革的な側面で今議論をしていると私は承知をしております。
ただ、現実の中小企業問題は大変深刻でございまして、それだけでは解決は非常に難しいと思っておりまして、三つの要素の合わせわざが必要だ。一つは今の構造改革でございますけれども、一つは、やはり何といっても金融ですね。これは既に手を打っていただいておりますが、ぜひともこれを十分にかつ柔軟に運用していくということが一つ。それからもう一つは、景気回復ですね。これがないとやはり借金も返せませんので、ことし、来年何が何でも景気を回復し、十分に中小企業にも仕事が回るようにしていかないと、これは中小企業は本当に存続できませんので。
これは、やはり大規模な金融オペレーション、これはいわば救命用具を投げるようなものですけれども、さらに本格的な景気回復、そして今議論しております中長期的な構造改革政策、いわばこの三本の矢がしっかりと調整され統合されて総合的な力を発揮するときに本当の意味での国民の期待する中小企業政策になるということを、私も現場の声をひしひしと感じておりますので、ぜひともそういう視点から中小企業政策、今後とも力強く展開をしていただくようお願いいたしまして、私の質疑といたします。
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