平成十一年七月一日(木曜日)
午前十時開議
○遠藤(乙)委員 公明・改革の遠藤乙彦でございます。
この一般質疑のお時間をいただきまして、私は、特に首都圏空港整備のあり方という問題を中心に質疑をさせていただきたいと思います。
成田空港の問題、成田を首都の国際線の空港とするということが決まって三十年以上経過をしているわけであります。最近、いわゆる平行滑走路が二〇〇二年、暫定的な滑走路ということで方針がまた変更されたわけでございまして、大臣も大変御苦労されたことはよく理解をいたしております。
今まで首都圏の国際線は成田、そして羽田は国内という方針で来ておりますが、最近の日本の、特に経済不況、また国際的なハブ空港、ハブ都市をめぐっての激しいアジア諸国の競争の中で、やはり今度ちょっと方針を見直す必要が出てきたのではないかと私は考えております。日本の、特に首都圏を中心とした経済の落ち込みは非常に厳しいものがありまして、例えば東京だけをとってみますと、製造業の事業所数ですが、平成三年、十一万一千六百九十から、平成八年には九万七千四百七十ということで、五年間で一三%減少しております。
また、東京証券取引所の外国株、上場会社数も、平成三年末には百二十五社あったわけでございますが、平成十年末には五十二社ということで、五八%もの大幅な減少をしているという状況がありまして、まさに東京の空洞化と言われる事態が出てきているわけであります。何も東京一極集中ということではありませんけれども、首都圏がこれだけ落ち込んできますと、日本全体が落ち込んでいくわけであって、やはり首都圏の活性化なくして日本の活性化はないと私は考えております。
また、今特にアジアの諸国間で、ハブ都市をめぐって、あるいはハブ空港をめぐって、非常に激しい競争が進んでいるということもあるわけでございまして、そういった意味からいきましても、首都圏の活性化、そして、このアジアにおいてハブ空港、ハブ都市の地位を確立することが日本の活性化のために大きな戦略的なポイントではないかというふうに考えるわけであります。
例えば、近年の空港の処理能力、アジア諸国の処理能力を見ますと、シンガポールのチャンギ国際空港が現状で年間三十四万回の能力がある。香港の国際空港では最終計画で三十八万回、上海浦東国際空港が最終計画で三十二万回、また韓国の仁川国際空港は最終計画で五十三万回ということになっております。
これに比べまして、我が国では、成田空港が現在十三万回弱でありますし、また暫定平行滑走路ができる二〇〇二年にようやく二十万回弱に到達をすると言われております。これだけ日本に対する、いわば空路のアクセスが限定をされているために、人の流れ、物の流れ、また金融の流れ等がどうしてもなかなか日本に来にくいということで、こういった国際競争の面からも日本の、特に首都圏の停滞があるわけでございます。こういった点を打破していくためにも、もう一度この首都圏における空港整備のあり方というものを見直していくことが必要な時期に来たのではないかと考えるわけでございます。
今までのいわゆる縦割りの航空行政の視点から進めてきたこういった空港整備のあり方につきまして、今申し上げましたような、日本の活性化、また国際的なハブ都市、ハブ空港化という方向を勘案した上での見直しが必要と考えております。そういった戦略的な大きな問題は、一つは方向性ということをどう位置づけるかということと、もう一つはタイミングの問題があるわけでありまして、この両方においてきちっと考えを決めていく必要があるかと思っております。
特に、タイミングの点では、日本が十分な首都圏の空港整備ができないうちに、周辺の諸国がどんどん能力を拡大してハブ化の闘いに勝っていった場合には、取り返しのつかない状況にもなると思われますので、こういった問題も考えて、改めて首都圏の空港整備のビジョン、グランドデザインの見直しというものが必要と考えております。こういった意味で、まず大臣の所見といいますか、ビジョン、グランドデザインにつきまして、お考えをお聞きしたいと思います。
○川崎国務大臣 午前中も御質疑がありましたけれども、一部のアジアで考えられておるような一極集中型のハブ空港、これは今、日本の国としてはとっていない。これを変えろという御議論かもしれませんけれども、基本的には、やはり関西圏、中部圏、自立した経済圏としてしっかり見ながら、そこに拠点空港をつくっていかなきゃならぬ、そういうスタンスの中で、関空の二期工事それから中部国際空港、こういう問題に取り組んでいるところでございます。そこはぜひ御理解を賜りたい。
そういった意味では、この三空港を足して、アジアの諸都市との、国際ハブ空港という表現を使われましたけれども、諸都市の空港と我々、首都圏、中部圏、近畿圏、この空港の整備状況とあわせながら、どちらが優位性かという議論を、まずお考えを賜りたいと思っております。
第二点目に、北海道または東北、中国地方、九州にもそれなりの要望というものがあり、基本的には、やはりチャーター便というものを中心にしながら地域の需要にこたえていく、三つの中核の国際拠点空港と地方空港をチャーター便を中心としながら育てていく、これがまず国際的な視点だろうと思います。
それからもう一つは、羽田でございますけれども、国際化という御議論があるわけでありますが、正直言って、まだ国内の需要に十分こたえられていないというのが今日の状況でございます。そういった意味では、東京は首都でもありますので、各地方と東京との連携というものは必要欠くことができないわけでありますので、まず国内線の需要にこたえられる羽田の整備というものをしていかなきゃならぬということで、今B滑走路の問題に取り組ませていただき、もうすぐその需要にこたえられるかな、このように思っております。
そこで、成田の問題もあわせて、首都の空港全体が成田と羽田で足りるかということになれば、委員御指摘のとおり、国際化が進んできている時代、ただし今ちょっと景気の停滞でいろいろ事情がありますけれども、全体として第三空港の必要性というものは当然論じていかなければならないし、委員、早く決断をということになろうと思いますけれども、その議論は並行して進めなければならないと思っております。
ただ、私どもが苦慮いたしておりますのは、正直申し上げて、羽田の利便性が非常に高うございます。都心から二十分の飛行場というのは、もう世界的には非常に少ない状況になってきております。新たなものをつくるとしても、かなり時間的な問題は出てくるんだろう。羽田をうんと大きくすればという御議論がありますが、同じ空域の中に幾らふやしてみたところで、特に方向が、東京の方向とか神奈川の方向へ抜けていくわけにいかない、千葉側に抜けざるを得ないという状況の中で、大きな飛行場ができればといっても、一方方向で走らなければならないわけでありますので、それを巨大化させても、果たして需要というものなり安全というものにこたえられるかということになると、いろいろな意味で第三空港の議論を高めていかなきゃならぬことは事実でございますので、しっかりやってまいりたいと思っております。
○遠藤(乙)委員 私は、一極集中型のハブ空港ということで申し上げたつもりはないので、おっしゃったように、首都圏、関西圏等を含めた、バランスのとれた形での総合的な空港能力の拡大ということは当然だと思っております。ただ、首都圏だけ見ても、非常にニーズが高まっているのに十分な対応ができていないという状況があるわけで、国内線もそうですし、国際線もそうでございます。
今、大臣の方から、羽田については国内需要すらまだ満たされていないのにというお話がありました。ただ、ここはよく見ていきますと、国内線需要についてはどうしてもほかの空港の離発着の時間帯規制ということがあって、特に早朝、深夜についてはほかの空港がなかなか使えないということもあって、国内的には、例えば、午前六時から午後十一時までの間は使えるけれども、それ以外は使いにくいという問題があるわけです。羽田は他方、二十四時間化体制ができておりますので、早朝、深夜の枠についてはこれをどう使うか、どううまく活用していくかというところが現実的な、この首都圏の空港問題の大きなポイントではないかと考えるわけでございます。
第三空港の問題は当然必要でございますし、ぜひとも検討を進め、早期に方針を出していただきたいと思っておりますし、それによってまた首都圏の能力が拡大をするわけですから、これはぜひ進めてもらいたいわけですが、相当長期の時間がかかることは間違いないわけであって、当面の、今の日本をどう活性化するか、首都圏をどう活性化するかということについては、ぜひとも、羽田と成田の相互補完性といった視点から、現実的な対応をすることが必要ではないかと考えておるわけです。
特に、今御指摘をいたしました羽田空港の早朝、深夜発着枠は、国内線では使えないのが現実でございます。したがいまして、ぜひこれを、例えば近距離のアジア諸国を中心とした国際線に振り向けていくことも一つの重要な、現実的な解決策と思うわけでございます。
そこでまず、羽田の空港の高度利用のあり方という点に関連をしまして、早朝、深夜発着枠、二十四時間体制にはなっているけれども、まだ実際に使われていない枠があるわけでありまして、この分がどれくらいの容量なのか、数字についてぜひお聞きしたいと思います。
○岩村政府委員 ただいま大臣がお答えいたしましたとおり、羽田空港については国内線の需要にすら十分対応できていないということがございます。
その大きな要因でございますが、騒音面の配慮から東京側の陸地の上空を避けて飛行する、過去何代かの知事とのお約束事もありまして、一般的に東京側の陸地の上空を避けて飛行している、航路に制約がかかっておる。また、沖合展開によりまして、空港周辺への騒音の影響は非常に軽減されました。これは御指摘のとおりでございます。そして、夜間にもある程度飛ぶ余裕が出てきたということでございますが、この騒音問題に関して言いますと、最近では、実際に離発着機が進入し、またそこを通過していく千葉県側の都市部への騒音の影響というものがいろいろ取りざたされておるわけでございます。千葉県または千葉の県議会の方からも、そういったことに対する配慮が必要であるということが出ておるわけでございます。
そういうことでございますので、特に今、深夜の二十三時台から五時台にかけましては国内便、先生おっしゃるとおり、まだ数が少のうございまして、最大で十便程度しか飛んでございません。そういう意味では余裕があるわけでございますが、国際線は御承知のように飛行機が大きい、それから長距離を飛ぶということで重いということがございます。そういったことで、騒音がどうしても地上に及んでくるということがございますので、やはり千葉県側から、県民の生活に支障が来るんじゃないか、今のまま飛行機が飛んでくれば、深夜は昼間以上に障害が大きい、そういう懸念も寄せられておるわけでございます。
そういったことをいろいろ検討してまいりませんと、あいているからすぐに増便、また、新たな便を入れるということにはなかなかなりにくいのかなというふうに思っておるところでございます。
○遠藤(乙)委員 当然、千葉県側の騒音問題があることは認識をいたしております。ただ、実際にどれぐらいそこら辺の問題を回避していけるか、ぜひ検討していただきたいと思っているんです。
私自身の計算では、今の羽田の早朝、深夜枠、恐らく一日四十便は十分可能だと思います。週でいえば二百八十便ぐらいは物理的には可能なわけであって、あと騒音問題がクリアできれば、かなりの部分これは使えるのではないかと思うわけでございます。ルートの検討とか機体自体のさらなる改善等を通じて、騒音問題についてはかなり改善の余地があると思うわけでありまして、その点につきましてはどんな検討状況か、あるいは千葉の方で実際の、例えば深夜飛んだ場合の騒音の実態はどういうものかということにつきまして調査がされたかどうか、この点につきましてもお聞きしたいと思います。
○川崎国務大臣 詳細については航空局長から御答弁させていただきますけれども、今お話がありましたように、千葉県側とこの問題も誠意を持って話をすることが大事であろう。それだけに、成田問題をまず千葉県側としっかり話し合って解決をしていく、そこに次のステップに移っていく必要があるんだろうと思うんです。
そういった意味で、先ほど御指摘いただいたように、少しいろいろな議論がありましたけれども、成田問題について一つの方向性を出させていただいた。そういうものが進んでいく中で、千葉県側とも誠意のある話し合いというものが次の段階として進んでまいるんではなかろうかな、このように考えております。
○岩村政府委員 飛行機を飛ばす場合には、飛行機同士の衝突等々を避けるために航路を設定しておるわけでございまして、どういう形で飛ぶか、それぞれ国際的にもお知らせをして、それで飛んでおるわけでございます。
現在の羽田について申し上げますと、先ほど来申し上げているように、陸側、すなわち東京の、空港から見て西側に飛ぶことを原則的に行っておりませんので、東京湾内を使い、また千葉県側の陸域を使って最大の処理能力が上がるようにということで、一言で言うと、のの字形といいますか、一方通行をさせております。進入と出発が上下で分離されるような形で処理能力を上げておるわけでございます。ところが、それが先ほど申し上げたように、結果として千葉の都市部の上からおりてくる、また千葉の都市部に飛行機が上がってくるということになるものですから、騒音の問題が、苦情がまた寄せられておるという面もございます。
そういうことで、ではしからば夜、それを変えて東京の湾内だけで処理をしようとすれば、これは一方通行といいますか、行ったり来たり、出ていく飛行機と入ってくる飛行機が同じところを飛ぶようなことも考えなきゃいけない。そんなことを考えていくと、ではそういう航路がどうやったら引けるのか、安全を保った上で、かつ騒音が低減できるコースはどういうものか、こういったものについていろいろ勉強しておりますが、これまでの飛行ルートと違うものでございますから、簡単に結論が得られないわけでございます。
○遠藤(乙)委員 確かに騒音問題は大きなテーマでございますので、これも各関係県あるいは地元と十分に協議する必要があるかと思っております。
ただ、私が申し上げたいのは、羽田の早朝、深夜枠、うまく活用がもし可能であるとすれば、民間シンクタンクの試算によっても、年間二兆円の経済効果があるとも言われ、また十四万人の雇用創出効果があるとも言われておりますので、こういった可能性も含めて総合的に、慎重に検討をしていただきたいということでお願いをしていきたいと思っております。
それから次に、地域との共生ということで、当然、空港使用に当たっては、騒音問題初めさまざまな地域との問題があるわけであって、地域住民の理解、支持がなければ空港は成り立たないということであって、その面からの質問をひとつさせていただきたいと思っております。
羽田空港の周辺からも、騒音問題、相変わらず苦情が寄せられることがあります。特にA滑走路、これを北側に離陸するということは今しないというふうに理解をしておりますが、場合によって、離陸のやり直しということでそういったこともある、また市街地を飛ぶこともある、それは安全上やむを得ないかと思っておりますが、最近、そういった事例が多々見受けられるということで、地元からも騒音に対する苦情が寄せられていることがありまして、この点につきまして、どういう状況なのか、御説明をいただきたいと思っております。
○岩村政府委員 御指摘のとおり、羽田空港につきましては、環境問題、とりわけ騒音問題がございまして、陸域をなるべく避けるということで、A滑走路、すなわち東京の陸域に近い側の滑走路の北側に向けての出発、それから北側からの進入についてはできるだけ避けるということで、その運用方式が基本となっております。
ただ、その中にも例外がございまして、今先生の御指摘にもありましたが、危険を回避するために西側に旋回しなければならない場合がございます。また、プロペラ機がまだ東京の島嶼との間で飛んでいるわけでございまして、こういった騒音のそう大きな問題のない飛行機、これについては例外的に今飛んでおるわけでございます。あくまでも基本は、東側に回っていくという運用をいたしておるわけでございます。
そういう中で、今御指摘の苦情でございますが、これは年々下がってきておりまして、特に沖合の新C滑走路ができて以降減っております。そういう中で、例えば平成十年、ヘリコプター関係の苦情が二百二十七件、その他の苦情が百十八件参っておるわけでございます。特に、その中で大田区からは十一件ということでございます。と申しますのは、それ以外の地域から、例えば江戸川区とか、そちらの方からの苦情等もあるわけでございます。
それから、最近ふえたんではないかということでございますが、先ほど来申し上げているように、そこら辺は地元とお約束をし、基本的には飛ばないということでやっております。
ただ、そういう安全確保の場合、特に最近苦情が寄せられた例として、一時的に続けて飛んできたという例があるわけでございますが、これについても、その日の風の向きが急に変わったといいますか、強くなってしまった。本来ならそのままおりられると思っておりてきたんですが、風が急に強まってしまったため、復行といいますか、もう一度エンジンを吹かしまして着陸を断念しまして飛び上がった例。この場合、A滑走路におりてくる場合でも、やはり西側に曲がっていきませんと、実は東側の滑走路にまた飛行機がおりますので、陸側といいますか西側の方に避けてしまった。その結果として、ふだん飛んでこない大きな飛行機が頭の上を飛んだということで苦情があったという例はございます。以前とルールを変えたとか、そういうことでは決してないことを御承知いただきたい、こういうふうに思います。
○遠藤(乙)委員 恐らくそういった安全確保のための例外的な状況というふうに理解をいたしますので、地元への説明を非常に丁寧にやるということがポイントじゃないかと思います。方針は全然変わっていない、こういった緊急事態あるいは安全確保のためのものであるということを、丁寧に地元に説明することが大事なことではないかと考えます。
もう一点、ヘリコプターについても、最近、海老取川沿いにいわゆるヘリコプターの格納庫、マスコミとか海上保安庁のがありまして、特に週末等、取材等のこともあって非常に騒音がうるさいという苦情も寄せられておりまして、ぜひこのヘリコプターの格納庫なども沖合移転すべきではないかといった議論も寄せられておりますが、この点につきましてはどんなお考えなんでしょうか。
○岩村政府委員 ヘリコプターでございますが、現在は御指摘のとおりでございまして、海老取川周辺に新聞社の格納庫、また海上保安庁なりの格納庫がございまして、そこから離発着をいたしておるわけでございます。
御承知のように、来年の三月には新B滑走路が完成いたします。それに伴いまして、現在の新聞社の格納庫なり海上保安庁なり国の格納庫なりについて、移転を考慮いたしております。
それで、具体的にどこに移転するか、こういったことを含めて新しい羽田空港の基本計画というものを今取りまとめようといたしておるところでございます。その際には、ヘリコプターの騒音にも配慮して、現在は市街地に非常に近いところに昔のままあるわけでございますが、そういったものの移転も頭の中に入れていきたいというふうに思っております。
○遠藤(乙)委員 ぜひこの騒音問題につきましては、地元の要望をよく聞くとともに、地元に説明を丁寧に行ってほしいということをお願いをしたいと思います。
それから、跡地の問題なんですが、この跡地の利用問題は、地元にとっては非常に大きな関心事項でございます。私自身、平成九年の予算委員会分科会で質問した際には、跡地の広さ、それから場所につきましては、約二百ヘクタールであるけれども区域は決まっていないという答弁をいただいております。その後、いろいろ三者協議会等で議論をしてきていると理解をしておりますが、跡地の範囲と面積はまだ明確に決まっていないためになかなか議論が進まないと聞いておりますので、改めてこの場で、跡地の範囲と面積はどうなっているのか、いつごろ決まるのか等につきましてお聞きをしたいと思います。
○岩村政府委員 羽田空港の跡地の問題でございますが、これはまさに羽田空港を将来、二十一世紀、さらにはその将来にわたってどのように使っていくかということと大いに関連をしておるわけでございます。
例えば、先ほど先生御指摘の深夜を使う。そうなった場合に、ではその飛行機をどこに置くのか。エプロンをどれだけの広さとるのか。また、交通量がふえれば、それだけ地上での航空機をさばくために誘導路が今の計画より要るのかどうか。そういったことを今、まさに空港の将来をどう見るのか、そして、それに必要な施設をどれだけ見るのか、その議論をいたしておるわけでございます。
そこから、現在の空港と新しく広がるところを合わせたものから将来使うものを引いた残り、それがいわゆる跡地といいますか開発用地となるわけでございまして、まさに空港の機能をどこまで見るか、そして、そのための施設をどれだけ見るのか、その議論を今いたしておるところでございます。具体的にここの範囲だとか、このぐらいになるということは、今の段階ではちょっと明確にお示しできない状況にあるわけでございます。
○遠藤(乙)委員 地元的には、ぜひともそれを早く決めて、跡地の利用につきまして計画を進めてほしいというのが強い要望なわけでございますので、その作業を早くお願いをしたいと思っております。
また、地元からいろいろなアイデアが出ておりまして、大田区自体はフワットタウンとか、それから地元の商工会議所では、エランドールというんですか、黄金の飛翔作戦といった非常にユニークな構想が出ております。こういったものはある程度御承知かと思いますが、どのように評価をされておりますか、御意見をお聞きしたいと思います。
○岩村政府委員 東京商工会議所の案とか地元大田区でかかれた案、それぞれ我々、拝見をいたしております。
ただ、先ほども申し上げましたように、空港あっての羽田でございますので、空港の機能が、狭くなって将来使い勝手が悪いとか、将来の需要にこたえられないというんでは本末転倒でございます。やはり我々としては、先ほども申し上げたように、空港として将来なりとも首都圏の国内の最大のハブとして機能を発揮できるような、そういうものをまずグランドデザインをかいて、その残りについて絵をかくわけでございます。率直なことを申し上げますと、その部分が抜けておるものですから、空港より外の方が非常に豪華になるような絵もあるような気もいたしております。
いずれにいたしましても、まず空港の範囲を定め、そしてその残りのものについて地元とも十分お話し合いをさせていただきたいというふうに思っております。
○遠藤(乙)委員 確かに空港あっての羽田ということはそのとおりでありまして、そういった意味からも、先ほどの首都圏の空港整備のあり方をぜひ、しっかりと詰めていってほしいということを改めて要望したいと思います。
他方、そういった今の状況を聞きますと、跡地利用問題、やはりこれは明確に方針を決めるのは相当時間がかかるという印象を持つわけでございます。そうしますと、現在、かなり広大な地域が未利用のままで放置をされているという状況が大変目につくわけでございます。
そういった意味で、この跡地の暫定的な活用については、地元からいろいろ意見、要望が出てきておりまして、将来明確に計画が決まるまでの間、暫定的に、構造物をつくらないような形でここを活用したらどうか。例えば、青少年の健全育成の視点から、今、サッカー場や野球場は非常に練習場が少なくて困っておりまして、そういった意味からも、例えば管理はきちっと区がやるような形にして、この跡地を暫定的にサッカー練習場とか野球練習場、あるいは場合によっては野外コンサート場に活用させることも検討してはどうかという意見が多々出てきているわけでございます。この跡地利用の問題が相当長期に時間がかかるものであれば、今のまま単にさくをつくって放置しておくだけではなくて、むしろ積極的に地域との共生を考えるならば、そのような暫定的な使用という形で活用を考えたらどうかという考えがあるわけでございますが、これについてはいかがでございましょうか。
○岩村政府委員 最初に、法律論といいますか、国有財産の扱いの問題があるかと思います。跡地として処分されるといいますか、ここはもう空港として使わないんだ、将来ともに使わないということが決まるまでの間は、あくまでもその羽田空港の用地そのものは、国の事業の用に供する、いわゆる国有財産法上の行政財産に位置づけられております。そして、そこに設置することができる施設というのは、空港の機能にプラスになるといいますか、空港機能上不可欠なもの、こういったものに限られておるわけでございます。したがいまして、御質問のようなサッカー場とか野球の練習場というものを行政財産にしたまま認めるということは、なかなか困難であろうかというふうに思います。
ただ、施設の設置を伴わない一時的な使用ということについて、空港の運営に支障がない範囲であるならば、これは、使用を一時的な使用という形で認めることもあるというふうに考えられます。具体的なお話、これは地元といろいろこれからもお話をしてまいりますが、そういう中で御要望等があれば、個別に検討させていただくことになるかというふうに思います。
○遠藤(乙)委員 今の局長の御答弁、大変私も関心を持って聞いております。
当然のことながら、こういった問題、構造物をつくったりすることはむしろ好ましくないわけであって、全くそういったものをつくらないで、単純な野球練習とかサッカー練習ぐらいのために一時的に使わせるのは、むしろ地元の住民との共生といった視点、あるいはまた青少年の健全育成といった点からも非常に効果が大きいと思いますので、ぜひとも検討をお願いしたいと思っております。
その際、例えば、管理は区に任せて、区の方できちっと責任を持って管理させるとか、もしそういった費用が必要ならば、区ないし自前で調達をして必要な経費をやるとかいった手当てをした上で一時的な活用をすることは望ましいと思いますので、例えばそういった場合にどこを窓口にしてやったらいいのかということにつきまして、ぜひお答えをいただければと思っております。
○岩村政府委員 窓口の問題でございますが、細かい話になりますが、我が局の飛行場部に管理課という課がございまして、そこがこの空港の施設の管理面をやっております。それから、先ほど申し上げた法律上の財産の扱い方、こういったことも大蔵省の理財局といろいろ調整しながらやっておりますので、今申し上げた課が窓口になるところでございます。
○遠藤(乙)委員 ぜひこの情報は地元にお伝えをして、今後協議を進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、最後に一点だけ。
大臣が五月二十五日の閣議後の記者会見で、既存の鉄道ネットワークを強化して都市交通の利便性を図りたい、事業化調査に着手するといった発言をされております。特に羽田空港へのアクセスという視点から大変有益な案を提示されております。例えば、東武東上線、西武池袋線を池袋から今後、工事が進行中であります営団十三号線に接続をして、さらに渋谷から東横線に接続して、田園調布から今度は目蒲線に接続をして、東急の蒲田から京急の蒲田までをまたつないで、そして京急で羽田空港までつなぐという大変有益な案を提案をされております。私自身も以前、特に羽田空港への鉄道のアクセスということを質問したこともありまして、大変うれしくこの記者会見の内容を聞いたわけでありますけれども、この事業の調査、今後どういった手順、方法によって事業化調査をされるのか、この点につきましてお聞きをしたいと思います。
○小幡政府委員 お答え申し上げます。
この調査は総理からの直接の指示をいただきまして進めさせていただいておるわけですが、御案内のように、十三号線が着工されましたことを受けまして、東横線とつなぐプロジェクト、これにつきましては、事業主体たる東急電鉄、営団地下鉄とも相当実は前向きの取り組みをしていただいておりまして、諸条件さえ許せば早期に事業化を図りたい、ある意味では熟度の高まっているプロジェクトでございます。
一方、また、東急目蒲線の蒲田駅と京急の蒲田駅を結ぶ、そしてまた空港線に結ぶというプロジェクトにつきましては、御案内のように、蒲田―蒲田駅の間を新線で結ばなきゃならぬという大変な費用負担がかかる事業でございます。こちらにつきましては、正直言いまして、まだ構想の域でございます。ただ、先生おっしゃられましたように、この全体のルートが開通いたしますと、大変に実はメリットの多い、効果の大きいプロジェクトでございますので、熟度の違う計画ではございますけれども、この際、一体的な調査をさせていただこうということで、二年計画で実は調査を開始したいと思っております。
そういうことの結果を踏まえまして、その後の事業化につきましては、先ほど申しましたように、熟度の状態は違いますけれども、関係者間において前向きな取り組みをしていただけることを期待しておる、こういう状況でございます。
○遠藤(乙)委員 時間がもうございませんので、終わりたいと思いますが、このネットワーク化は新線をつくるわけじゃありませんので、実際必要なのは東急蒲田と京急蒲田をつなぐだけの問題ですから、余りお金をかけず、極めてこれは投資効果の高い計画だと思います。特に、羽田空港へのアクセスを飛躍的に拡大をするわけでございますので、そういった意味からも地域の活性化ということに非常に大きな効果があるかと思いますので、ぜひ前向きにお願いをしたいし、大臣からもぜひともそういった意味で御支援をお願いできればと思っております。一言何か大臣の方から御意見を賜れればと思います。
○川崎国務大臣 昨年、総理から、通勤対策、通学対策、何かできないのか、一つのアイデアとして二階建ての電車はどうだという話までいただいたわけです。その中で、いろいろ検討した結果として、確かに新線もつくらなきゃならぬという事情もあると思うのです。しかし、ちょっとした工夫で、結節点をいじることによってかなり効果が上がるものが出てくるのじゃなかろうか、そういった意味で今回、先ほど御質問いただいた九州また大阪、名古屋等も含めて、いろいろなアイデアも今出させていただいて、何とかこれを実行に結びつけていきたい、格段の努力をしたいと思いますので、どうぞ地元の先生方の御指導のほどもよろしくお願い申し上げます。
○遠藤(乙)委員 大臣の大変心強いお言葉、感謝をいたしております。
ぜひとも大臣の一層の御尽力を、また御健闘を祈りまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
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