第145回国会 運輸委員会 第10号 

第3期 INDEXへ

平成十一年五月二十八日(金曜日)
午前九時三十二分開議

○遠藤(乙)委員 公明・改革の遠藤でございます。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案につきまして、質問をさせていただきたいと思います。
 
 今回の法案は、自動車検査証の有効期間及び定期点検整備について見直しを行うものでございますが、まず、幾つかの点につきまして疑問点がございますので、これにつきましてお聞きをしていきたいと思っております。

 特に、今回の制度改正の決定に至った検討プロセスの透明性、公開性といった問題、あるいはまた、なぜそうなったかという十分な説明がなされていないのではないかといった点につきまして、まず御質問させていただければと思っております。

 自動車の検査・整備制度の見直しにつきましては、平成七年十二月の行政改革委員会からの指摘がありまして、営業用自動車等を含めた車検期間及び点検・検査項目については、その判断材料となる各種データの動向について毎年継続的に監視を行う仕組みを設け、適時適切に見直しを行っていくべきである、この際、データや検討プロセスの公開により制度の透明性の確保に努めるべきであるとしております。これは、透明性、検討プロセスの公開が特に強調をされております。

 こういった指摘に基づきまして、政府におきましては、平成八年の七月、自動車交通局長が、学識経験者、ユーザー代表、自動車業界団体等の関係者を集めまして、各種の基礎的なデータを調査収集、分析するための自動車の検査・点検整備に関する基礎調査検討会を発足させるとともに、同調査会主催で、平成十年三月、幅広く意見を聞くための「フォーラム「車検」を考える」会が開催をされたわけであります。

 公開されたこの「フォーラム「車検」を考える」の中で、五十万台に近い調査台数をベースに、自動車のふぐあいの発生状況と交通事故の発生状況の関係、路上故障による交通渋滞との相関関係、排ガス装置のふぐあいによる環境汚染との関係が詳細に発表されております。私もこのデータを拝見しましたが、参考資料としては有用であると私も考えております。

 こういった社会的影響のデータの分析を見ますと、トラックについてはいずれも車両総重量三・五トン超と車両総重量三・五トン以下とに区分されておりまして、初回車検のみを二年に延長した場合と、すべて二年車検にした場合の分析比較がそれぞれ試算されております。そして、車検期間を延長した場合、いずれの場合も自動車の安全性並びに環境保全を図る上で少なからず影響がある旨を指摘しております。

 この公開データを見る限り、車両総重量三・五トンということで線引きをされておりますが、法案になると突然、車両総重量が八トン未満のトラック等の初回の有効期間を二年に延長するとなっております。従来の検討のプロセスでは三・五トンで区分しておったのを、突然、この法律改正のところでは八トン超ということになってきておって、飛躍があるわけであります。この点につきまして、データや検討プロセスの公開性、制度の透明性確保といったルールとはちょっと反するのではないかというふうに感じております。その後数回開催されました運輸技術審議会の結論を踏まえての本法律案であろうと思いますけれども、運輸技術審議会は非公開の論議と聞いております。

 初回の有効期間を二年に延長するトラックを車両総重量八トン未満とした場合、これが要因となる交通事故の増大、交通渋滞の発生、環境汚染の深刻化等の相関関係などの分析結果は、いまだ公表されておりません。こういったことを踏まえまして、この行政改革委員会の指摘にある、制度の透明性、検討プロセスの公開性といった点につきまして、どのように運輸省は考えておられるか、まず御回答をお願いします。

○荒井政府委員 今度の車検証の有効期間の見直しのプロセスでございますが、全体として、先ほど委員御紹介されたような流れでございます。

 その中で、透明性、あるいは具体的には、ある時期まで三・五トンといういわゆる線引きの話でございますが、一つは、透明性の確保は、まず基礎の研究をして、それをフォーラムのような形で一般的な方に提示するというような段階がございました。さらに、その段階を過ぎました後、平成十年六月から、専門家の集団による具体的な延長問題の審議、運輸技術審議会を舞台にする諮問と審議がございまして、私も入りましたし、関係者の審議も聞きました。その際の審議状況につきましては、審議会自身の決定でございまして、議事録及び会議資料を公開しております。その都度公開で、その都度専門誌等に記事が掲載されて、大変な反響を呼んでおったことを記憶しております。その過程の中で、八トンの線引きの是非も議論されたように記憶しております。

 八トン、三・五トンの、最初の一般情報としての契機は、外国の車種区分による線引きが、三・五トンの例がございますので、唯一の例として調査の対象にしたわけでございますが、我が国の事情に合わせてどのような線引きをすべきであるかということが運輸技術審議会の中で検討された過程を経まして、最終的には八トン未満の車の初回を一回一年から二年に延長というふうに答申で結論が出されたというふうに見ております。

 まあ、中に入っておる者と外から見られる者で透明性の程度はもちろん違うというふうには思いますが、私の経験からして、委員の皆様にも、具体的な立場を明らかにして公開しますよということをその都度事務局が確認したことを記憶しておりますので、従来との比較でありますれば、相当の公開に努めてまいったというふうにも思っておるところでございます。

○遠藤(乙)委員 私も運輸技術審議会の議事録の存在は承知をしております、拝見をしました。ただ問題は、その背景等のデータですよね。交通事故の増大、交通渋滞の発生、環境汚染の深刻化等の相関関係。

 三・五トン未満につきましてはフォーラム「車検」の中でも随分詳しく公表されておりますけれども、こういった基礎データが公表されていないということを私は問題にしております。この点につきましてはいかがですか。

○荒井政府委員 私の記憶だけで申し上げて恐縮ですが、基礎データの公開等、その都度の議論の進展でございましたので、今後とも必要に応じて基礎データの公開は可能だと思いますし、できればさせていただきたいと思いますが、八トン未満の線引きを引くときの我が国における情報といたしまして、八トン未満・以上の車両のふぐあい率でございますとか、その結果発生する事故率等が数字として出されたように記憶しております。

 その基礎データの程度、公開について、もし不十分な点があれば、今後さらに検討して御報告申し上げたいと考えます。

○遠藤(乙)委員 ぜひ、基礎データも含めて全部公開をするべきだと思っています。これは別に国家機密に関する話じゃありませんので、極力関係者で共有していくことが今後のこういった制度の検討のために重要であるし、民主主義プロセスとして当然のことでありますので、ぜひとも全面公開を要望したいと思っておりますので、この点、まずよろしくお願いしたいと思います。

 そういった意味で、制度の透明性、検討プロセスの公開性ということにつきましては今確約をいただいたというふうに理解をしておりますが、次に、なぜそうしたのか、なぜ三・五じゃなくて八トンということでやったのかという納得のできる説明が、まだ十分されてないというふうに考えております。

 特に、総重量八トンといえば積載量四トンクラスのいわば大型トラックでありまして、万が一の交通事故の場合の被害は乗用車の比ではないわけであります。また環境汚染等への影響も非常に大きなものがあると考えております。特に、国際的に見ましても、イギリスとかドイツ、フランス、スウェーデン等、諸外国のトラックの有効期間は車両総重量三・五トンを一つの基準にして区分けをしていると承知をしておりまして、いわばグローバルスタンダードと言ってもいいんじゃないかと考えております。

 そういった意味で、我が国におきましても、車両総重量三・五トンというところで切るのが国際的な整合性も確保されると思いますし、従来の検討の経緯からいっても当然ではないかと考えるんですけれども、なぜ三・五じゃなくて八トンで区切ったのか、この点につきまして納得のいく説明をお願いしたいと思います。

○荒井政府委員 トラックにつきまして、車両重量全体として一年、二年延長できるかどうか、あるいは切るとすればどのような切り方が一番合理的かというふうに議論が進んだものでございます。

 トラックにつきまして大きな要素は、車両のふぐあい率というものと、走行距離という二つが大きな要素である、そのほかにも、技術の内容、走行状態、あるいは点検整備の実施率等が勘案されたものと記憶しております。特に、車両のふぐあい率につきましては、八トン未満のトラックとそれ以上のトラック、特に二十トン前後のトラックがそのウエートが多いわけでございますが、走行状態が、簡単に言いますと、都市内での使用と、高速道路、長距離の使用ということであったと思います。八トン未満では都市内の使用を反映いたしまして、年間の走行距離が短い、あるいはふぐあい率が低いということが非常に極端な差としてございました。八トン以上につきましては、都市間を走ることもございまして、走行距離が長い、一方ふぐあい率は高いというのがございました。

 具体的な数字につきましては、その当時発表されたものでございますが、具体的にまたお届けするなり御報告させていただきたいと思います。検討の概要あるいは結論に至るプロセスの大事な点というのはその二点であったか、その数字の比較の上で、しかし数字だけで物は決められない、そのほかの諸状況を勘案して、専門家の方の議論で決められたというふうに記憶しております。

○遠藤(乙)委員 この運輸技術審議会の答申の中で、ふぐあい率についてなんですが、車両総重量八トン以上の貨物自動車のふぐあい率が六九%と高いので、現行どおり一年ごとの検査を行うこととしております。また、この車両総重量八トン未満の貨物自動車のふぐあい率が比較的小さいといいましても、四七%もあるわけでして、ふぐあいというのは要するに保安基準に適合していないことであって、非常に問題があるということなんだと思うんですね。

 この六九%、四七%、率直に言いましてかなり高いんじゃないかなという感じを持っておりまして、それなのに規制緩和をしていくということ、果たして安全性の上から大丈夫なのかという単純な疑問があるんですけれども、この点につきまして納得のいく回答をお願いします。

○荒井政府委員 線引きにおきまして、ふぐあい率が大変重要な指標であったことはそのとおりでございます。

 そのふぐあい率から発生する事故の発生の確率、あるいは走行距離、使用状況による事故の確率、多数使用されるかどうか等々検討されたわけでございます。今ふぐあい率というちょっと耳なれない言葉でございましたですが、ふぐあい率は、車にふぐあいが一カ所以上ある自動車台数がその車種区分の中で占める割合ということでございますので、一つの車両がふぐあいが数カ所ある場合もあるし、一カ所しかない場合もある、しかし、統計上は、百台のうちふぐあいが一カ所でもあれば、もし十台あれば一〇%というふうに出すものでございます。大事なのは、ふぐあいの箇所の数と重要部位のふぐあい、それが事故にどのように直結するのかというのが大事であるわけでございます。

 ふぐあい率というのは、そのような車両の数の割合、ふぐあいが一カ所でもあればふぐあい車という認定でございます。ふぐあい車が、例えばランプが切れたということは事故の可能性が発生するわけでございますが、事故の蓋然性の程度というのはほかの重要部位の蓋然性と比べて低いわけでございますので、さらに詳細なデータは要るわけでございますが、先ほど委員が御指摘されました四七%、六八%というのもそのような中での数字でございますので、絶対的な評価はなかなか難しいわけでございます。しかし、重要なデータ、要素というふうな判断で検討が進められたというふうに記憶しております。

○遠藤(乙)委員 安全性とか環境保全にかかわる規制緩和、極めてこれは重大な問題でございまして、慎重な検討を要するものでございますので、今後ともぜひとも幅広く国民の理解を得ながら、検討プロセスの公開や透明性に十分考慮して検討をお願いしたいと思っておりまして、これは強い要望として申し上げておきます。

 そこで、今回の制度改正に伴って、当然整備業界が大きな打撃を受けるということになるわけです。試算によると千五百億円以上という打撃があるというふうに試算をされております。現下の深刻な構造不況のもと、また、特に整備業界は零細業者が多いものですから、こういった制度改正による打撃が本当に存立にかかわる問題であるというふうに現場では認識をしております。そういった意味では、制度改正自体はやむを得ないものとしても、大きな打撃を受ける業界への激変緩和措置、さらに、自力で今後経営を革新していくための支援措置はぜひとも最大限の支援をすべきであろうかと考えております。

 そこで、まず最初に、法案の施行日なんですけれども、法律案によりますと、公布の日から起算して一年を超えない範囲で政令で定める日から施行するとありますけれども、今まで矢継ぎ早の規制緩和が行われてきておりまして、整備業界にも非常に大きないわば打撃があることも考慮して、法律に決めてありますので一年以上ということは無理かもしれませんが、ぎりぎりやはり実施時期につきましては配慮するということが必要だと思っておりますので、その実施時期についてはどう考えておられるか、この点につきましてまずお聞きしたいと思います。

○荒井政府委員 実施時期につきましては、法案成立後関係者と相談し、かついろいろな事情を考慮して政令で決定されるものでございますが、準備期間、あるいは車検期間が延長になることによりまして整備費用の軽減を期待されて購入される景気刺激の面は早くやってもらったらどうかということで、今整備業界からはダメージがありそうなので少しでも遅くと、こういうような観点があることは承知しております。

 ここでいつにするかということをまだ申し上げられるほど検討が進んでおりませんが、御指摘の面も検討項目に当然入れまして決定させていただきたいと考えております。

○遠藤(乙)委員 恐らく一番大きな支援策になると思うのですが、続いて、自動車整備近代化資金制度の問題ですね。支援策の一環として、政府におきましてこの自動車整備近代化資金制度の充実への検討を行っていると聞いておりますけれども、基本的には、この制度は民間車検の拡大を促進するという趣旨からのものでございまして、御承知のとおり、国と整備業界との出捐金造成による金融制度ということになっております。

 ただ、問題は、これができたのは、昭和五十七年の車両法改正に伴い五十八年の十二月に創設されたわけであって、当時はバブル経済に向かう右肩上がりのまだ好況期にあったわけですね。当然自動車販売も好調で、どんどん自動車台数も伸びて、整備市場も拡大をしていく、また金融市場もいわゆる高金利であって、六%台という時代背景があったわけでございます。そういった中で設立された制度である。

 ところが、その後御承知の大きな経済の激変、バブルの崩壊による長引く構造不況があって、環境が激変していることは御承知のとおりでございます。特に自動車需要もほとんど頭打ちという状況で、自動車保有台数も、日本の道路整備等の状況も勘案すれば、ほぼ飽和状態という状況でございましょうし、また何よりも、金利ももうゼロ%時代と言われておりまして、激変しているというのが環境の条件でございます。

 そういった中で今までと同じような考え方で近代化資金制度を運用していくことは無理があって、制度疲労を来しているというのが私たち現場の意見を聞いた上での私の認識でございます。今日の自動車整備業界の経営環境は大きく変わっていまして、現状における近代化資金制度は、魅力に乏しい、利用ニーズは低い、制度疲労を来していると言っても過言ではないわけであって、抜本的な見直し、強化がもう一回必要ではないかと考えております。

 また、業界側の事情もいろいろ調査をしてみますと、出捐金の造成額を達成するために、中央の商工組合連合会が各都道府県商工組合に対してその拠出金を半強制的に割り振っている実態があるというふうに聞いております。東京なんかにおきましても、出捐金を商工組合が立てかえているというような状況もあるそうでございます。これは業界の問題でございましょうけれども、低金利時代の今日、結果的に財務状況が余り芳しくない事業者が活用するという制度になっておりまして、本来の趣旨は生かされてない、また、この基金の目減りも激しいという状況にあるわけでございます。

 また加えて、この制度改正に伴って最も深刻な影響を受けるのは、二、三人規模の零細工場なわけですね。こういった人々は、指定整備の取得とは無縁でありますので、この近代化資金を基本的に利用できない立場にあるわけでございます。国の支援は、こういった自助努力だけでは十分に対応できない零細規模の事業者をも今後対象とすべきではないかと考えているわけでございます。ぜひとも本当に困っている零細な整備工場の人々が活用できるように、指定整備に係る融資に限定しないで、運転資金の重点貸し付けなど弾力運用を図ることが不可欠ではないかと考えております。

 特に、この資金は、業界にも出捐金が求められておりますので、仮に金額の五%を出捐金として取られて、それは戻ってこないということになるわけですから、実態的には上乗せ金利みたいな役割を果たしておりまして、現行では極めて有用性に乏しいという認識を持っていただきたいと思います。制度の再構築、経緯からいえば再々構築ということになるんだろうと思うんですけれども、ぜひ見直しを行っていただきたいと思っております。

 当面の対策としては、例えば、設備資金の返済期間を、現行七年を十年に延長していくとか、運転資金の貸付額を一千万から二千万に拡大していく、返済期間を三年から五年に延長するといった話、あるいはまた利率の引き下げ等々、見直し措置をぜひとも講じていただきたいと思います。特に、政府側の出捐金であります補助金も、ぜひとももう一度再検討していただきまして、しっかりと充実をお願いしたいと思っております。

 こういった今の私の意見は、業界側の意見を十分に聞き、また実態を調べた上で申し上げていることなんでございますが、この点につきまして、政府側のお考えをお聞きしたいと思います。

○荒井政府委員 整備事業は売上高六兆円の大産業でございますが、その事業者は零細でございます。八万社を超える事業者でございます。そのような事業者の方の経営環境が非常に変化している中で規制緩和も行われるということでございます。今後の経営組織はどうあるべきか、産業組織はどうあるべきか、その体質強化の方策はいかんという大きな問題を基本に御指摘、御質問であろうかと改めて認識しておるところでございます。

 点検整備・車検制度の中では、ユーザーあっての整備事業者でございますので、ユーザーとの対話あるいはコミュニケーションというのは基本であろうかと思いますが、事業の実態に合わせた体質強化の方策とそれに対する国の支援策についての考え方、今後の変化に対応する心構えといったことを御指摘になったかと思います。

 特に、五十七年の改正時に導入されました自動車整備近代化資金制度の改正問題、具体的に四点を指摘されたわけでございます。過去の制度にしがみつくわけではございませんので、今後の整備業界のあり方の議論とともに、この規制緩和について何が求められてどういうことができるのかということを、今御指摘の具体的な点も踏まえて、さらに検討をさせていただきたいというふうに、現在ただいまの時点では考えております。

○遠藤(乙)委員 総論は結構なんですが、この近代化資金、どの点を、具体的に何をやるか、あるいは何を検討するか、具体的な各論としてお答えをいただきたいんです。

○荒井政府委員 今御指摘された四点は、設備資金五千万の返済期間七年を十年、あるいは運転資金一千万を二千万、返済期間三年を五年、さらに出捐金五%の配分の見直しというふうに認識しております。

 これについては、関係者との御相談あるいは検討も要ろうかと思います。申しわけございませんが、私の段階で、今までの検討段階について、今時点でこれ、あれと言えるほどの検討状況にまで至っておりません。今後、この点も含めて、検討体制あるいは検討の実施をさせていただきたいというふうに考えております。

○遠藤(乙)委員 今のお答えの中には、政府の出捐金である政府補助金の充実ということは入っておりますか。

○荒井政府委員 政府の補助金の充実は予算の要求にかかわるものでございますので、具体的には、この法案が通りますれば、来年度の実施ということでございましたら、来年度の予算要求としてどうするかという予算要求の編成過程の中で検討させていただきたいというふうに考えます。

○遠藤(乙)委員 前向きの検討というふうに理解をいたしまして、一応了解をいたします。今後とも、この点につきましては引き続きフォローアップをしていく所存でございますので、ぜひとも誠実に対応をお願いしたいと思います。

 それから、ちょっと時間が限られてきておりますが、こういった今回の制度改正に伴って、今のような近代化資金の再々構築といった視点とともに、民間車検拡大のための規制緩和を進めるということをぜひとも進めていただきたいと思っております。といいますのは、整備業界にとって、そういった仕事がどんどんふえることが何よりも元気の源でございますので、民間車検ビジネスを拡大するという基本的な方向に沿って、ぜひお願いをしたいと思っております。

 例えば、一例を申し上げますと、零細規模の認証工場の場合、これは検査の方は国の車検に持っていかなくちゃいけないんですけれども、国の車検場は週末、祭日お休みなんですね。ところが、民間の指定工場は、週末、祭日もあいていますと、これを売り物にして非常に今業績を伸ばしているものがあって、こういった点を考慮しますと、零細の認証工場は非常に不利な環境に置かれております。

 こういった点につきまして、例えば二〇〇一年以降、国の検査場が独立行政法人化されるというふうに聞いておりますけれども、ぜひその際には、週末、祭日の車検場を開くということも当然検討すべきだと思うんですが、これにつきましてはいかがでしょうか。

○川崎国務大臣 これから独立行政法人という形で進む過程の中で、そういうものがつくられていくという発想の中で、今委員から御指摘いただきましたように、サービス期間の延長というものは当然出てくるだろう、そういう意味では前向きに私どもも受けとめていきたい。ただ、そのシステム、最終的な結論をまだ得ておりませんので、前向きに努力していくということで、きょうは御理解を賜りたいと思います。
○遠藤(乙)委員 大臣から、前向きにということで大変心強いお言葉をいただきまして、感謝をしたいと思います。

 また、別の視点から、中小零細の認証工場が民間車検を取得していく、これを促進することが非常に大事な一つの政策と思いますので、余りがんじがらめにいろいろな指導行政で厳しい条件を押しつけるんじゃなくて、指導行政の規制緩和自体も断行すべきだと思います。

 具体的には、特定指定工場を取得するためには、工員五人以上とか、月間車検台数二十台以上といった条件があるわけですけれども、これは別に法律に基づくわけではなくて、行政指導で行われているわけであって、ここら辺はむしろ現場の業者、彼らの経営の判断に任せていくのが筋だと思いますので、こういった行政指導による規制もむしろ緩和すべきではないか、緩和ないしは撤廃すべきだと思いますけれども、この点につきまして、いかがでしょうか。

○荒井政府委員 いわゆる民間車検を受け持っていただいております指定自動車整備工場、車検の全体の三分の二を民間車検でしていただいているわけでございます。一方、性格的には、国の自動車検査業務の代行、国の業務の代行という面がございますので、ある面、厳格な業務の執行ということが期待されるものでございます。

 そういう指定整備工場につきまして、検査をされるということで、一定の設備、技術、管理組織等の要件が従来からあるわけでございますが、全体の傾向といたしまして、工員数六人から五人、設備機器六十一品目から四十四品目等々、規制緩和の流れにあると思います。

 今後の要件の緩和の必要性あるいは方向ということでございますが、私どもの現在の感じからいたしますと、従来、技術の進歩あるいは世の中のニーズに応じて相当の程度緩和をしてきたというように思っております。その結果、指定整備工場もここずっと増加してきております。今後とも、必要に応じ、要件の見直しをすべきかと考えておりますが、具体的な点につきましては、最近の状況でございますが、指定整備工場で一部の不正な事件も発生したりしておりまして、その面の社会の要請をどう受けとめるかという面もございますので、適正な業務運営ができるような要件の維持と、できるだけ民間で効率的にしていただきたい、要するにその調和かと思いますので、そのような観点から、今後、継続的な検討ということにさせていただきたいと考えております。

○遠藤(乙)委員 ぜひその方向で進めていただきたいのですが、規制緩和した場合の不正なケースという場合、これは罰則の強化と市場原理それ自体で淘汰されていくということで担保できると思いますので、そこら辺はある程度柔軟に対応しても問題は生じないと考えておりますので、ぜひとも前向きに検討をお願いしたいと思っております。

 それから、その他の支援策として、近代化促進法に基づく機械整備等の割り増し償却といった点も業界からは声が出ております。特に、中小企業近代化促進法に基づきまして、構造改善事業推進のため、機械等割り増し償却につきましては、総収入のうち、整備売上高五〇%以上という資格条件が決められております。こういった点も実際の業者の場合には、もう今生存が厳しくて、整備だけじゃなくて、車の販売とかあるいは保険業等にも手を出さざるを得ない、そうなると、五〇%という目標もなかなか達成が難しいという状況にもありますので、ぜひともこの点なんかも柔軟に運用してほしいという要望が出ております。当然、これは大蔵当局との話し合いも必要ですので、ここですぐにということは申し上げませんけれども、ぜひともこういったことも含めて御検討をお願いしたいと思っております。

 最後に一つ、法案とは直接関係はないのですけれども、自動車諸税のグリーン化ということにつきまして、これは大臣の御見解をお願いしたいと思っております。

 地球環境問題、非常に重要なテーマでございますし、我が国としても、むしろ先進国としてこれに取り組む必要があると思っておりますが、CO2の問題、SOx、NOxの問題、先般の京都会議でも、我が国としてもコミットをしたわけでございます。そういった中で、政策的措置として非常に重要な発想であると私も思っております。

 その意味で、最近は答申が出ていると思いますけれども、大臣とされまして、この自動車諸税のグリーン化に対してどういう見解をお持ちなのか、あるいはまた、どういう決意をお持ちなのかお聞きして、最後の質問にしたいと思います。

○川崎国務大臣 今御指摘のように、グリーン化税制について答申をいただいたところでございます。

 実は、ことしから、低燃費車、一%ほどの税の削減ということで四月からスタートいたしております。ある意味では、これはあめ税制と考えたらいいだろう。しかし、いろいろな議論の中で、あめ税制だけで私どもが目標とする運輸部門、CO2の排出量、九割が自動車、七千四百万台、達成できるだろうかということになると、私どもは、やはりここまで踏み込まなければならないだろうと思っております。

 既に業界の皆さん方からは、今経済が極めて厳しい、したがって、あめ税制だけでやってくれ、こういう御意見が出てきております。もちろん、今経済状況が厳しいということは私どももわかっておりますけれども、しかしながら、一方で、やはり世界に対する日本の考え方というものを明確にしていくという意味では、グリーン税制というものについて御理解をいただくべく私ども、これから努力をしてまいりたい。国内的な業界の方々とのお話し合い、また税調等での議論ということになってまいる。

 もう一つは、やはり世界の流れ、ヨーロッパが既にこうした取り組みを示しております。アメリカ自体の動きがよくわからないわけでありますけれども、そういう意味では、環境については日本とヨーロッパが先頭に立って走っていく、そして、アメリカやアジアを引っ張っていく、こういう決意も必要だろうと思っておりますので、いろいろ御議論はありますけれども、我々も一生懸命頑張りたいと思いますので、委員の御支援のほどをお願い申し上げます。

○遠藤(乙)委員 大臣から大変高い見識と強い決意を伺って、私も感銘をしております。

 私も同じ考えに立つものでございます。きょうはもう議論する時間がございませんが、私は環境規制の強化と景気回復、経済発展はむしろ両立すると考えていまして、かつていろいろな厳しい環境基準を自動車に課されましたが、それによって日本の自動車が非常に技術革新をして、むしろ世界に大きなマーケットを広げたということもあります。むしろこれからは環境規制、地球に優しい技術革新をするところが二十一世紀に経済発展をしていくものと考えておりまして、決して両者は矛盾するものではないということでございます。ぜひ環境規制、地球環境の保全ということと経済発展を結びつける創造的な、また技術革新をしっかり進めることによってそういった目標を達成すべく、ぜひ関係各省、また関係者の努力を期待いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

 以上です。



| What's New | プロフィール | 政策・ビジョン | 全力レポート | 私の主張 | 会議録 | アルバム | LINK | 事務所 | TOP |